今日は北アルプスの奥穂高岳に登ってきました。
そして今、徳沢園のテント場で、テント張ってます。
徳沢ロッヂで外来入浴ができるはずが、コロナのため、外来入浴は中止になってました。
それでも心優しいスタッフの人が、今すいてるので特別に入浴してもいいですよ、と言ってくれましたが、着替えなどのお風呂の用意を持ってきていなかったので、有り難いお申し出は辞退しました。
しかし人の優しさというものに触れると、骨身にこたえます。
ついついうるっと、泣いちゃいそうになりました。
昔私が大学生のころ、コインランドリーに行くと、そこに老婆がいたした。
老婆は私に、お金を入れたのに、動かないの、と、訴えかけました。
私は内心、そんなわけないだろ、お金を入れたら動くだろ、と思いながらも、そのコインランドリーを管理しているコンビニに行って、お金を入れたのに動かないらしいですよ、と言ってあげました。
私はコンビニ店員と、それはおかしいですねー、なんででしょうねー、などと、激論をかわしていました。
すると老婆はいきなり泣き出して、本当はちゃんとお金入れてないかもしれない、私が悪いのかもしれない、などと言い出して、老婆は泣いちゃいました。
それで我々若いものは、やれやれ、これだから老人は、などと内心思いながら、お互いに苦笑いしていました。
その時の老婆はまさに、大学生の私の優しさに触れ、感動して、泣いちゃたのです。
私が一生懸命コンビニの店員に、お金を入れたのに動かないなんて、けしからんじゃないか！と文句を言ってあげたので、老婆は感激して、泣いちゃたのでございます。
どうも私は昔から、妙に優しいところがあります。
優しいのか、単に気が弱いのか、よくわかりませんが、私はとても欠点の多い人間ではあるのですが、妙に優しいところがあるのです。
例えば、私の家には小さなクモがたくさんいるのですが、殺さないであげてます。
ペット感覚で、クモたちを生かしてます。
あまりクモが大きくなるようだったら、ぶっ殺しますが、小さいので、殺すのは気の毒だなあと思ってしまい、殺さないであげてませ。
むろん、ムカデやゴキブリは、即座にぶっ殺します。
テントの中に入ってきた目障りな虫たちは、基本ぶっ殺します。
だから私はいつもいつも優しいわけではないのですが、妙に優しいところもあるのです。
しかし思うのですが、人間の命と、虫の命と、どれほど違いがあると言うのでしょう。
宇宙的に考えてみてください。
宇宙の寿命に比べると、人間の寿命なんで、一瞬だし、その命も、はかないです。
軽く殺してる虫の命と、人間の命と、どれほど違いがあるというのか。
人間の持つ善悪の概念なんて、人間が勝手にでっちあげたものなのです。
宇宙的に見たら、善も悪もないのです。
人間は別に利口でもありません。
宇宙的に見たら、人間は無知で、無力で、すぐに死ぬし、虫とほぼ違いがありません。
ぜひ宇宙的に考えてみて頂きたい。
善も悪も良心も、人間が勝手にでっち上げた概念であり、実はそれは全て幻で、実は善も悪も良心もへったくれもないのです。
私はテントの中の虫をせっせと殺しながら、それにはじめて気付きました。
さながらニュートンがリンゴが落ちるのを見て万有引力に気付いたように、私はテントの中の虫たちを軽々と殺しながら、私は生命を簡単に殺してしまっても、心が全く痛まないことに気付きました。
人間と虫に関して言うと、こんなにも簡単に、生命が生命の命を奪うのです。
目障りだ、うっとうしい、気にいらない、そんなレベルで、軽々と、小さな虫の命を奪う。
それっておかしくないですか？
宇宙的に見たら。
宇宙的に見たら、それってアウトじゃないですか？
まあとにかく、今日は風呂には入れませんでしたが、ビオレ冷シートa2、という汗拭きシートで、全身拭きました。
そして、新しい下着、新しいズボン、新しいシャツを着ました。
これでずいぶんさっぱりしました。
さて明日は、家に帰るだけです。
今日はおかげさまで、奥穂高岳に登ることができました。
これで北アルプスの、槍ヶ岳、奥穂高岳、剱岳、そのビッグ3を、全部登ることができました。