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伊豆ヶ岳でクサリ場の訓練をしてきました
投稿日
2018/05/21
2018年5月20日、秩父の伊豆ヶ岳に登った。
朝は9時に起きてから登山の支度をして、外出した。
前日には大月の岩殿山に登り、二日連続の登山となった。
正丸駅に到着して、登山を開始したのは11時20分ごろだった。
駅からはおカカや梅のおにぎりを頬張りながら、のんびりと登山口に向かった。
のどかな雰囲気である。
伊豆ヶ岳山頂への道のりは、渓流沿いの道を進み、なかなか気持ちの良い道のりだった。
そして山頂付近まで到着。
登山アプリのヤマップで小まめに現在地を確認しながら進んだので、迷うことなく順調に進む。
山頂付近からは男坂と女坂の二通りの道から山頂に行けるのだが、クサリ場がある男坂のほうは通行止めの看板が立てられていた。
クサリ場が落石が起こりやすい状態であるというのが、通行止めの理由のようだ。
この伊豆ヶ岳のクサリ場は、かなりスリリングなクサリ場である。
傾斜60度ほどの急な岩場にクサリがぶら下がっている。
下から上までは、50メートルくらいある。
クサリ場の道のりを進みたいと思ったが、その手前付近に年配の方たちがたくさん休憩されていて、「やっぱりこの道進む人誰もいないね」「そうだね、もう正規の登山道ではなくなってるからね」「みんなこっちの女坂から登ってるね」などと会話をしていた。
そのためクサリ場の道には進みにくく、仕方がないので女坂で登ることにした。
山頂付近からはトレランの人が続々降りて来た。
トレランの人は100人以上はいたのではないだろうか。
ゼッケン番号を付けてる人もいて、おそらくトレランの大会かなにかをしてたのかもしれない。
次から次へと、トレランの人が下ってくる。
伊豆ヶ岳の山頂に到着。
木で囲まれていて、景色はほとんど木で隠れている。
しかし広々とした山頂で、とても気持ちの良い山頂だった。
十人以上の人が山頂でのんびりと時間を過ごしており、標柱の前で写真を撮ってる人も何人かいた。
トレランの人も山頂ではしばし足をとめ、標柱の写真を撮ったりしていた。
しばし山頂で過ごしたあとにトレランの人たちに交じって下山開始。
女坂で下山して、再び、男坂と女坂に分かれている山頂付近に戻ってくる。
せっかくなので、クサリ場をちょっと見てみたい。
以前に一度伊豆ヶ岳に登ったことがあり、そのときはクサリ場を登った。
すごいクサリ場だと思った。
50メートルくらいの長いクサリ場である。
落ちたら死んでしまうような高さである。
クサリ場のところに行くと、せっかくなので再び登ってみたくなる。
クサリをしっかりつかんで、登り始めた。
3分の1ほど登ってから人の声に気付く。
上のほうで、小学四年生くらいの少年と、その父親らしき男性が、クサリ場を登っている。
後ろからも誰か登ってくる人いるだろうかと思って、後ろを気にしていたが、誰も登ってはこない。
上の親子とは充分な距離を保ちつつ、じわじわとクサリ場を登った。
がっちりとクサリをつかんで登る。
落ちたら死ぬような高さなので、腰が引けてしまう。
スマホで撮影などということは一切しない。
そんなことしてたら危ない。
8割くらい登ってみて、下を見てみる。
げんなりするような高さだ。
上まで登ってから、再びクサリ場を降りてみようと思っていたが、下りはかなり危なそうだ。
仕方がないから、また山頂まで登ってから、女坂で降りようかなと思う。
上の親子はクサリ場の最後のところでやや苦戦していた。
親子が登り終わるまで、距離を保ちつつしばし待つ。
親子が登り終えたタイミングで、私も最後の登りを登る。
そしてようやっと、クサリ場の上まで到達した。
さてどうする。
前には親子が進んでいる。
これから山頂にまた行くのも面倒なので、このスリリングなクサリ場を、今度は下降してみることにした。
急なクサリ場は登りよりも下りのほうが難しいという。
確かに下りのほうが怖い。
足をすべらせ落ちてしまいそうな気がする。
慎重に下っていく。
ゆっくりと下る。
登る態勢で、下る。
下りはかなり危ない。
ずるっと足を滑らせると、腕だけで体重を支えることになる。
勢いよくすべってしまった場合、体重を支えきれず、普通に下に落ちてしまいそうだ。
そうなると、死んでしまう。
腰がひける。
腰がひけると、ますます危ない。
不自然な態勢になってしまう。
腰をひかないで恐れずに下って行ったほうが安全だ。
じわじわと下る。
登る態勢を維持しつつ、下る。
登ってるつもりで、しっかりとクサリを引っ張りながら、じわじわと下っていく。
クサリをつかんでいる手が痛くなる。
冷汗が出る。
じわじわと下っていく。
ようやっと、下り終えたときは、心底ほっとした。
最後の最後まで危険状態の連続だった。
いつまでも終わらないのではないかと思われたような、長々としたクサリ場の下りだった。
クサリ場を下り終えたとき、汗びっしょりになっていて、手が震えていた。
そして再び下山開始。
トレランの人たちは続々と降りてくる。
途中からはトレランの人たちとは違うルートで下山していく。
そして登山口まで降りてくる。
ここからはもう道路だ。
ちびちびとペットボトルのお茶を飲みながら駅に戻る。
道端にはアズマギクが大量に咲いている。
中丸とかいうお店の前を通る。
その店の前は登るときも通った。
登るときは「いってらっしゃい」、帰って来た時は「お疲れさまでした」と、声をかけてくれた。
大福とか、うどんとか、食事ができる店のようだ。
店の人は感じの良い笑顔で声をかけてくれた。
機会があれば一度そこで食事をしてみても良いかもしれない。
そして正丸駅に到着。
11時20分ごろ登山を開始して、正丸駅に到着したのは15時20分ごろだった。
ちょうど4時間ほどの登山になった。
駅の前ではトレランの人たちが輪になって、順位の発表会をしていた。
50人くらいの人がいた。
若い人だけでなく、年配の人もちらほら見かけた。
駅のトイレでトイレをして、手洗い場で顔を洗った。
そして帰ってきた。
電車の中では余った梅おにぎりを二つほど食べた。
伊豆ヶ岳の登山、なかなか充実した登山だった。
なんといってもクサリ場の登り降りがスリリングな体験だった。
正丸駅の前には軽く食事ができる店もあるし、伊豆ヶ岳の登山後はそこで食事をして帰るのも良いだろう。
秩父の山々は、奥多摩や丹沢、中央線沿いの山々とは、また違った雰囲気がある。
各山エリアはそれぞれ、独特の雰囲気がある。
秩父の山はのんびりとして、ほのぼのとした雰囲気だ。
なかなか魅力的な山エリアである。