第56回青梅マラソン
投稿日
2024/02/18
高橋尚子がいた。
Qちゃんの愛称で親しまれている、2000年シドニーオリンピック金メダリスト。女子マラソンの元世界記録保持者。女子スポーツ界で初の国民栄誉賞を受賞。
1972年5月6日生まれのQちゃんは、学年でいうと、自分の一つ上であることを知る。
163センチ。
Qちゃんは、思ったよりも小柄であると感じた。
2024年2月18日。日曜日。
第56回青梅マラソン。
13時46分。御嶽駅近く。
太鼓の音が鳴り響く中、温かい缶コーヒーを飲みながら、走る人を見ている。この390MLのコーヒーを飲み終わる前に、ランナーの最後尾は走り過ぎるのではないだろうか。私はそれを見届けてから、家に帰ろうと思っている。
今日は青梅マラソン開催のことを知らずに、電車に乗ったのである。するとTBSのカメラを見かけ、女子アナウンサーかもしれない際立って美しい女性もいて、そして人が異常に多かった。それで青梅マラソンに気づかされた。
私は歩きながらランナーを眺めようと思い、二俣尾駅でおりた。そして御嶽駅までランナーを見ながら歩き、今、御嶽駅の近くで、缶コーヒーを飲みながら、ランナーの最後尾を見届けようとしている。
歩いてくる途中、ランナーたちのど真ん中に立ち、ランナーたちとハイタッチをしている迷惑おばさんがいた。
「なんだあの人は、ランナーの邪魔をして。狂人か?」
などと思ったが、しかしその場所はひときわ盛り上がっていて、そしてランナーたちは嬉しそうに、夢中になって、そのおばさんにハイタッチしてもらっていた。
「もしかして、有名人?」
そう思って顔を見てみると、それはQちゃんであった。
有名人を目撃した衝撃は思いのほか大きくて、私はしばし呆然と立ち尽くし、「頑張って」と叫び続け、ハイタッチをし続ける、笑顔の元金メダルの姿を、ずっと見ていた。
とかなんとか書いているうちに、ランナーの姿はめっきり減った。ランナーの最後尾は、もう近そうだ。
さて、最後尾も見届けた。では電車に乗って、家に帰ることにする。
電車をしばし待つ。
しかし走る人の姿を見るのは、とても面白かった。頑張ってる人の姿を見てると、元気を貰えることに気づいた。私はスポーツ観賞には興味がなかったが、その面白さを、今日は知ることができた。
要するに、頑張っている人の姿を見てると元気を貰えて、面白いということだ。
しかし、空腹だ。家に帰って、カレーでも作って食おうか。
もうすでに、暇つぶしでこれを書いている。
青梅行きの電車が来るのは17分後。そこから電車を乗り換える。
はやくカレーが食いたい。家に帰れば、袋麺も、煎餅も、スナック菓子もあるので、米が炊き上がり、カレーができるまでの間は、それらを食っていればいい。そういえば、一口サイズに切った人参も、タッパーに入れてある。
あー、なんてこった。スイカ残金、97円につき、千円チャージ。
しかし人が頑張っている姿は元気を貰えるが、それは現場で体感として、頑張ってる人の姿を五感で感じることで、元気が貰えるのであり、テレビとかで、目で見るだけでは、そんなに元気は貰えないと思う。だからスポーツ観賞は、生で観るのが一番だと思われる。
今日はそんなことにも気づかされた。
車窓から外を見ると、まだ走ってる人の姿を見かけた。
ゴールはどこなのか? ゴール地点に行って、最後のランナーがゴールインするのを、見届けるべきか?
とも思ったが、そこまでする必要もなかろうと、満員の、乗り換え電車に乗る。
10キロコースと30キロコースで、ゴール地点が違う。10キロコースのゴールは東青梅駅の近くで、30キロコースのゴールは、河辺駅近くの、総合体育館の近くらしい。
行くか、せっかくだから。30キロコースのゴールへ。
「まだ走ってるよ」
「そうか、三時半までだからな」
15時05分。おじさん同士のそんな会話が耳に届く。
次は河辺駅。
悪いが空腹のため、もう家に帰る。
そして家に帰ってきて、鶏卵十個を使って、巨大な玉子焼きを作った。それは本当に巨大な玉子焼きで、まさに元気の塊のような食べ物であった。
それを食い、ひとまず空腹は満たされた。
カレーも作り終わって、今は米が炊き上がるの待っている。後でカレーライスを食べるのが、とても楽しみである。