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雲取山でテント泊、夜は氷点下の世界でした
投稿日
2018/02/18
昨日と今日と、奥多摩の雲取山でテント泊をしてきました。
奥多摩小屋の近くにテントを立てました。
今回はテント泊デビューをすることが目的だったので、雲取山の山頂には行きませんでした。
12時くらいに奥多摩小屋に到着したあとは、試行錯誤しながらテントは立てて、そして奥多摩小屋の周辺をぶらぶらと散歩しました。
今回のポイントは夜です。
冬の雲取山の夜は、どれほど寒いのか?
そしてその寒さに、耐えることができるのか?
結論から言うと、尋常なく寒かったです。
テント泊の場合、テントに入ってしまうと、もう何もすることがありません。
食べるか、飲むか、寝るかのどれかしかできません。
テント泊ではテレビもインターネットもありません。
バッテリー切れると困るので、あんまりスマホもいじれません。
以前に雲取山荘に泊まった時、消灯時間は21時でした。
テント泊の場合は、それよりも2時間早い19時くらいが消灯時間になると思います。
そこから、長い長い夜が始まります。
暗くなってから寒い中、外に出て小用を足しました。
そのときに夜空を見ました。
星はとても大きかったです。
そして夜の間、1~2分くらい山鳴りというのでしょうか、それが頻繁に起こりました。
「ごーーーーーーーっ」と鳴ります。
そしてそれが鳴ってる間は、めちゃくちゃ強風が吹き荒れます。
強風が静まると、あたりはとても静かになります。
そして再び、山鳴りが起こる。強風が吹き荒れる。
強風が吹き荒れても、テントは無事でした。
とてもしっかりとテントを立てたので、テントは強風が吹いても、吹き飛びませんでした。
その山鳴り、朝の6時くらいまで起こっていました。
そして夜。
とにかく寒い。
めちゃくちゃ寒い。
寒いにもほどがある。
私はズボンを三つ着ました。
ごついカーゴパンツと、ジャージの下と、ウインドブレイカーの下です。
上着関係に関しては、6つ着ました。
シャツと、トレーナーと、ジャージの上と、ウインドブレイカーの上と、レインコートの上と、ジャンバーを来ました。
寝袋は二つです。
普通の寝袋と、毛布生地のようなインナー寝袋の二つです。
たくさん服を持ってきて、ほぼありったけの服を着ました。
着なかったのは、レインコートの下だけです。
あと、ニット帽をかぶり、えりまきも首につけました。
さすがにこれだけ着れば、寒くないでしょ。
そう思って横になりました。
しかし、全然たりない。
めちゃくちゃ寒い。
寒いにもほどがある。
こんだけ着たにも関わらず、寝袋が二つであるにも関わらず、まだまだ寒い。
寒すぎる。
靴下は一つだけ履きました。
しかし靴下は三つくらい履くべきでした。
足がとても冷えました。
えりまきとニット帽で、顔をほぼ完全に隠しました。
とにかく寒い。
寒くて寝れない。
とはいっても、5~30分くらいの短い睡眠を、5~6回はしたと思います。
でも寝てる間も思うことは、「寒い、寒い」ということだけです。
あらゆるポーズをとってみます。
少しでも暖かくなるように、あらゆるポーズを取ってみたり、寝袋の奥深くに顔を突っ込んでみたりします。
しかしどうやってもめちゃくちゃ寒い。
結局どうやっても、満足のいく暖かさは得られない。
それもそのはず、テントの中は氷点下の世界でした。
朝になって見てみると、何もかもが凍っていました。
ペットボトルに入っていた水は全部凍っていました。
登山靴もかなり凍ってました。
いよかんも凍ってしまって、冷凍ミカン状態になってました。
ウイスキーだけは凍っていなかった。
こんな何もかもが凍るような中で寝てたので、そりゃ寒いはずです。
よく自分が凍らなかったなと思います。
そもそも、下からの冷気が全然防げていませんでした。
いくら服を着ても、下からの冷気が防げないとダメでしょう。
銀マットは持ってきませんでしたが、銀マットがあれば、かなりマシになったかもしれません。
寝袋に関しても、たぶんこの寝袋は0度くらいまでしか対応していないと思います。
モンベルで-18度まで対応する寝袋が5万円で売ってたのですが、それだったら、けっこう暖かかったかもしれません。
とにかく何もかもが凍りつく世界。
寒いにもほどがありました。
早く朝になってくれ。
それだけを願いました。
そして朝。
今度はテントの問題です。
テントが外れない!
テントの杭が外れません。
地面が凍って、杭がビクともしません。
どうしようこれ。
テント放置?
ハサミとかで、ロープは切るしかない?
でもハサミないし。
なんか、ペンチみたいなものがあれが、いいかも。
そう思って、私は奥多摩小屋に行きました。
まだ朝6時くらいです。
大きな声で「すみません!」と怒鳴って、奥多摩小屋の小屋番の方を起こしました。
そして、「すみません、地面が凍ってしまってテントの杭が取れなくなってしまったんですけど、ペンチみたいなもの貸していただけませんか?」と、頼みました。
すると、「あ、はい」と言って、長い金具を貸してくれました。
杭を引っこ抜くための道具みたいなものです。
なんて名前だっけ、あれ。
テコの原理で、引っこ抜くようなものです。
それを小屋番の方は貸してくれました。
テントの杭が抜けなくなったとかいう話、よくある話っぽいです。
これを借りて、杭を抜くことができました。
あと、地面にめり込んだテントのヒモとかも、取るのにすごい苦労しました。
金具でいくら地面を突いても取れない。
手が痛くなりました。
しかしなんと、簡単に取る方法がありました。
それは「お湯をかける」という方法です。
地面が凍って、ヒモが取れなくなってしまっているので、その部分にお湯をかけたら、あっさり取れました。
テント立てるときには、風が吹いても飛ばないようにと、杭を深々とさしました。
それにテント立てるときは、地面はけっこう泥状態になっていて、ずぶずぶなため、かなり深く杭を刺さないと、杭がうまく刺さりませんでした。
深く杭を刺してテントを立てたため、テントは強風にも耐え抜きましたが、テントを外すときは、またえらい苦労しました。
外すときのことをあまり考えずに、テントを立ててしまいました。
奥多摩小屋の方が道具を貸してくれて、本当に良かったです。
道具がなかったら、テント放置して帰るしかありませんでした。
お湯をかけると良いのかもしれませんが、そんなにたくさんのお湯も、お湯を作るための水も、ありませんでした。
ほんと奥多摩小屋の方が道具貸してくれて、本当に助かりました。
奥多摩小屋、無くなる予定らしいです。
でももし奥多摩小屋がなくなっていたら、杭を抜く道具を貸してもらえず、テントは捨てて帰るしかないところでした。
奥多摩小屋、ずっと続いてほしいです。
ただトイレのすさまじさはなんとかしてほしい。
あそこでトイレをするのは、本当に大変です。
とくに今は、水不足みたいで、奥多摩小屋の近くの水場も、凍ってしまって、使えなくなっていました。
だから一段と、トイレの状態がすさまじくなってしまっていたのだと思います。
小屋番の方、もしあそこのトイレを使われているのだとしたら、毎回かなり苦労されているのではないかと思います。
でも登山するからには、どんなすさまじいトイレでも、トイレできるようになったほうが、本当は良いのかもしれません。
とりあえず、朝起きて、なんとかテントを外して、道具を奥多摩小屋に返しに行く途中に、「それ私にも貸してください」と、声をかけられ、奥多摩小屋の方に断ってから、その方に道具を渡しました。
やっぱ私だけでなく、地面が凍って杭が抜けなくなった人、他にもいたみたいです。
でもうまい人は、杭を使わず、石を使ったりなんかして、うまくテント立ててました。
とりあえずテントを外してからは、鴨沢コースでまっすぐに鴨沢バス停までおりました。
すごい疲れました。
冬の雲取山の夜の寒さを舐めてました。
次にもし冬にテント泊をするのであれば、下からの冷気を防ぐような銀マットのようなものを持ってこようかと思います。
コンパクトサイズの、銀マットみたいなものもあるみたいです。
そういう感じのやつを持参してきている人もいました。
あとはできれば、モンベルで-18度まで使える寝袋を買いたいものです。
5万円くらいします。
薄いタイプの下からの冷気を防ぐマットみたいなやつと、-18度でも使える寝袋があれば、かなり暖かく過ごせると思います。
がっつり5時間くらい寝れるかもしれません。
あと朝は地面が凍ってしまうので、石をうまく使うとかして、なるべく杭を使わずにテントを立てる工夫をしたほうがいいかもしれません。
あるいは、杭をあまり深く差さないこと。
そして杭を引っこ抜く道具を、持ってくること。
ホームセンターとかできっと売ってるでしょう。
奥多摩小屋で貸してくれたのは、1メートルくらいの大きなものでしたが、小さいやつもきっと売ってると思います。
あ、あれ、バールっていう名前じゃないかな?
そうかもしれません。
あと、テント立てるときはトンカチなんかもあると便利そうです。
あと、携帯用まほうびんも必要です。
ペットボトルに入れる飲み物は全部凍ってしまいます。
だからたくさんの水が入る携帯用のまほうびんがあると良いでしょう。
まほうびんに入れた水はさすがに凍りません。