ヤビツ峠からの塔ノ岳
投稿日
2017/09/12
先日Yさんという女性から「塔ノ岳」に登りたいというご要望がありました。
しかし最近すでに塔ノ岳の登山イベントはしています。
なるべく毎回違う山、または違うルートで登山イベントを開催したいと思いましたので、そのむねをお伝えし、「今度はヤビツ峠からの塔ノ岳の登山イベントを検討しています」と、お伝えしました。
そちらのコースにもご興味を持ってもらえたみたいで、「ぜひ参加したいので、いつごろ開催予定かわかりましたら教えてください」というようなことをおっしゃっていました。
登山イベントの登る山については、いつも頭を悩ませています。
誰かに「この山に登りたい」と、言っていただけるととても参考になります。
ヤビツ峠からの塔ノ岳
9月23日か、9月30日くらいはどうだろうか?
2017年10月7日の大山の登山イベントの次の土曜日の、10月14日というのも良いかもしれません。
大山に参加された方が、じゃあ次はもっとハードな山に登ろうという話になり、そのときに「来週は塔ノ岳に登りますので、ぜひぜひ」と、おススメすると良いのではないかと常々思っていました。
ヤビツ峠からの塔ノ岳、バスの時間はどうだろう?
調べてみると土曜日、秦野駅からヤビツ峠に向かうバスは、8時55分発のバスが、午前中の最後のバスのようです。
その次は14時45分になってしまいます。
となると、ヤビツ峠から塔ノ岳までの登山イベントをする場合は、秦野駅に8時30分くらいに待ち合わせがよさそうです。
次の登山イベントは10月7日で、まだけっこう先の話です。
できれば二週間に一回くらいは登山イベントをしたいところです。
現在の日付は9月12日なのですが、9月23日あたりに登山イベントできないだろうか。
わたしはYさんに「9月23日か、9月30日はご都合いかがですか?」と、連絡してみました。
そしてとりあえず、ヤビツ峠からの塔ノ岳を歩いてみることにしました。
そして9月11日、ヤビツ峠に行ってきました。
平日の場合は、秦野駅からヤビツ峠に行くバスは、午前中は8時18分で終わってしまいます。
家を出発したのはもう7時近くだったので、それには乗れません。
しかし地図を見ると蓑毛というバス停から、ヤビツ峠までは歩いて一時間くらいで行けるようです。
そして秦野駅から蓑毛までは、一時簡に二本くらいバスが出ています。
というわけで、今回は蓑毛からヤビツ峠、そこから塔ノ岳というコースを歩いてみることにしました。
蓑毛からヤビツ峠までの道のり。
渓流があり、滝もありで、なかなか悪くないコースでした。
なかなか気持ちのよい道のりです。
蓑毛からヤビツ峠、そこから大山、というコースもあります。
それもまたよさそうです。
一度ぜひ歩いてみたいルートです。
さて、秦野駅に到着して、9時35分くらい発の、蓑毛行きのバスに乗りました。
そして蓑毛で下車して、ヤビツ峠までの気持ちのよい道のりを歩きました。
同じ道を、50代とおぼしき夫婦が登っていました。
話す言葉をきくと、関西の方のようです。
ヤビツ峠に到着。
ヤビツ峠から塔ノ岳は、以前にも一度歩いたことがあります。
今回は二回目になります。
塔ノ岳に進むという標識の通りに歩いていきます。
しかしこれがちょっと問題だったように思います。
標識の通り、道路を進んでいくと、かなり歩きます。
塔ノ岳への横道を見落としてしまったのではないか?と、不安になるくらい、長々と道路を歩きます。
不安になったくらいのタイミングで、塔ノ岳への横道が現れます。
間違いようのないくらい広々とした横道で、トイレもあります。
しかし地図をみると、ヤビツ峠のバス停のところから、塔ノ岳への道もある感じです。
こんなに長々と歩く必要がない。
そのほうがはるかに近道なようです。
ヤビツ峠のバス停から塔ノ岳に続く道を、見落とした?
よっぽどUターンして戻ろうかと思いました。
でもかなり歩いてきましたし、それにそんな道、ほんとにあったっけ?
もしUターンしてヤビツ峠のバス停に戻って、やっぱりそんな道なかった、ということになってしまうと、かなりやる気をなくしてしまいます。
そのまま家に帰ってしまうかもしれません。
そういうリスクを負いたくないでの、今回はそのまま進むことにしました。
もしヤビツ峠のバス停からの道があるのだとしたら、あのでかでかとした、「塔ノ岳はこちら」みたいなあの標識はなんなのか?
迷惑きわまりない標識、ということになります。
はじめてあそこを訪れた人は必ず全員あの標識に騙されるはずです。
ごく一部の通のみが、「ふふふ、本当はこの道のほうが近いんだよ」と、ほくそえみながら、バス停からすぐの塔ノ岳への道のりを進むことでしょう。
今度機会ががあれば一度しっかり確かめておきたいところです。
もし本当にヤビツ峠からの塔ノ岳のイベントをするのであれば、そのときにでも確かめてみようかとも思います。
ヤビツ峠から塔ノ岳の登山の魅力はなんなんか?
景色です。
とても雄大な景色を眺めながらの、とても気持ちのよいコースになります。
関東ナンバーワンといってもいいかもしれないほどの、雄大な良い景色が続きます。
しかしこの日は天気が悪かった。
景色は真っ白です。
天気が悪いともう関東ナンバーワンをほこるはずの景色も台無しです。
ただ白いだけの景色になってしまいます。
天気が悪いとほんと、北アルプスでも、八ヶ岳でも、どこでも景色が良くないと思います。
せっかく良い景色がみたいと思って八ヶ岳にくりだしても、天気が悪いとすべて台無しになってしまいます。
やはり天気が良い日の登山が一番だなーと思います。
この日は天気が悪く、景色はただひたすら真っ白でした。
たまに霧が晴れ、切り立った崖や、雄大な景色を眺めることができましたが、基本真っ白な景色です。
なんとも面白みがないですし、途中で帰ろうかなーと思いました。
三ノ塔に到着したあたりで、ここからもう大倉バス停まで下ってしまおうかとも思いました。
明日は昼から仕事の面接がありますし、早めに家に帰って、明日に備えておいたほうがいいのではないか。
本当は今回は塔ノ岳から、さらに鍋割山にも足を延ばしてみようかとも思いました。
鍋焼きうどんで有名な鍋割山です。
今回はヘッドライトとか、懐中電灯も持ってきていますので、暗くなっても大丈夫です。
しかし天気が悪いので、それはやめときました。
しかし途中から、けっこう天気は回復しました。
ぱらぱらと雨も降りだしていたのですが、その雨もすぐにやみました。
三ノ塔から大倉バス停に降りちゃう?
登山イベントのときは、参加された方のお疲れがひどい場合は、三ノ塔から大倉バス停へ降りてしまうのも良いかもしれません。
でも今回はせっかくなので、塔ノ岳まで行こうと思いました。
途中、年配の男性たちの集団や、トレランの人などとすれ違います。
70歳くらいの方なのでしょうか、年配の男性はとても感じの良い笑顔を見せて、「三ノ塔ではもう雨降ってます?」と、聞いてきました。
「そうですね、ぱらぱらと」と、お答えしました。
三ノ塔から塔ノ岳までの道のりは、危険個所が二か所くらいあります。
ここは特に危険だな、という箇所が一か所あります。
鎖をつかんで崖を下る道なのですが、そこは本当に注意が必要です。
急な崖とか坂を下りる場合は、「登る姿勢」で下りていくといいらしいです。
わたしも「登る姿勢」で、下りました。
注意してゆっくり下りれば、問題なく下れると思いますが、そこは注意が必要な場所になります。
晴れた土曜日なんかは、その場所も人で大渋滞です。
人気のコースなので、とても人が多いです。
登ってくる人と、下る人と、譲り合いの精神が必要な場所になります。
そうこうして進んでいると、ようやく塔ノ岳の山頂に到着しました。
スマホを見ると、15時5分くらいでした。
山頂の山小屋では、人が一人、窓から外を眺めていました。
山小屋のスタッフの方か、または、休憩されている登山者の方だと思います。
わたしは山小屋のトイレでお手洗いを済ませました。
そういえば塔ノ岳の山頂にて、すべって転んでしまいました。
そのときに、手をついて、手のひらが軽く出血してしまいました。
山頂に到着して、ほっとした心のスキをつかれました。
まさに油断大敵です。
山頂の山小屋でお手洗いだけ済ませて、さっそく下山開始です。
どうやらヘッドライトの出番はなさそうです。
しかしスマホ。
スマホをポケットに入れて歩いていたのですが、まー、勝手にいろんなことが起こります。
英語の入力にかわっていたり、壁紙がかわっていたり、変なダウンロードがはじまっていたり、なんかすごい登山中、スマホには迷惑かけられました。
着せ替え、とかにも、なんか勝手になってたみたいで、すごく気になりました。
早く返したほうがいいようなラインの連絡がきたのですが、しっかりと英語の入力に変更されてましたし、なんかネットもぜんぜんつながりませんし、壁紙もへんなのになってます。
そういうのすごく気になるので、足をとめて、なんとか直そうとします。
まったく、本当は登山のときは、スマホなんか持ってくるもんじゃありません。
せっかくの山行の道中、今回はかなりスマホに邪魔されました。
一番いいのは、登山にはスマホを持って行かない!
登山はアナログの世界です!
デジタル不要!
塔ノ岳を下山。
平日で天気がイマイチの塔ノ岳は、あまり人がいません。
道中の山小屋も、ひっそりしています。
下山時にみかけた人は5人くらいでした。
そのうちのお一人。
年のころは40代くらいでしょうか。
コースの横で立ったまま休憩していました。
「こんにちはー」と挨拶すると、挨拶をかえしてきません。
「なんだ、ムシですか」と、思って通り過ぎようとすると、「まえモモが限界っすよ」と、満面の笑顔で話しかけてきました。
わたしも、「ははは」と笑い声をあげて、満面の笑顔を返しました。
知り合い?
でも見たことがない方です。
その方は下の大倉バス停でもお見かけしました。
ほかの登山者の方と、親しげに挨拶していました。
「あ、どうもー」とか、言い合ってました。
すごく、フレンドリーな性格の方みたいです。
天気が悪い日の塔ノ岳の下山時。
こんなときにはシカが出てくるのではないかと、かなり期待しました。
しかし残念ながら、シカは出てきませんでした。
前回塔ノ岳でシカをみたのも、雨が降る天気の悪い日でした。
ヒルは?
塔ノ岳では11月くらいまではヒルが出るらしく、前回わたしはヒルにしっかりやられましたが、今回は大丈夫でした。
今回はヒル対策に、家から食塩を持ってきてました。
ヒルに吸われた場合、塩をこすりつけるとヒルは取れると思います。
強引にヒルを取ると、血が止まらなくなるそうです。
なんか消毒用エタノールなんかを振りかけるのも良いと、道中の看板に書いてあった気がします。
というわけで、塔ノ岳、無事に下山できました。
大倉バス停についたのは、18時5分でした。
わたしはお手洗いをして、登山靴を洗って、バスを待ちました。
渋沢駅行のバスは、18時22分発だったと思います。
バスの中で思ったのですが、18時30分くらいで、もうかなり暗いです。
ちょっと前までは19時でもけっこう明るかったのですが、もうずいぶん暗くなるのが早くなっています。
秦野駅で8時30分待ち合わせでヤビツ峠から塔ノ岳までの登山イベントをするのであれば、ヘッドライトか、懐中電灯を念のため用意しておいたほうがよさそうです。
塔ノ岳までたどり着けない場合は、三ノ塔あたりで、大倉バス停まで下山すると良いでしょう。
ヤビツ峠からの塔ノ岳、天気が良い日は絶景の景色がおがめる素晴らしいコースなのですが、天気が悪いとイマイチです。
しかし天気が悪いと景色がイマイチなのは、どの山にも共通して言えることなのでしょう。