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危ないにも程がある、岩殿山のクサリ場
投稿日
2018/05/20
2018年5月19日、大月駅から登れる山、岩殿山に登ってきた。
この日は朝9時に起きてから、登山に出かけた。
大月駅に到着して、コンビニで軽く買い物をして、登山を開始したのは11時30分ごろであった。
大月駅から岩殿山の山頂までは、1時間程度で登ることができた。
富士山から近い山なので、富士山の姿も大きく見えた。
大月駅から1時間程度で岩殿山の山頂に到着して、それから普通に駅に戻るのあれば、実に手軽な登山である。
山頂はなかなか景色も良いし、けっこう良い運動にもなる。
ただ岩殿山の本領発揮は、そこからの道のりにある。
岩殿山の山頂からから「稚児落とし」というところまで行く道のり、この道のりが凄まじい。
その道のりで、かなり危険なクサリ場が二か所ある。
岩殿山の紹介ページなどでは、「ちょっとスリリングなクサリ場を経験できます」などと、書かれていたりする。
ちょっとスリリング、とか、そんな感じで書かれている。
だから私は、「岩殿山、クサリ場があるみたいだけど、それほど大したものではなさそうだ」、そんな感じに、軽く考えていた。
それがまた、全然違う。
実際は、超危険、危ないにもほどがあるクサリ場であった。
なんというクサリ場か!と、言いたくなる。
クサリ場は二つある。
ただ、そのクサリ場を通らずに済むコースも用意されてある。
林道コースとかいうコースがあって、そこを進めば、超危険なクサリ場を回避できる。
とにかくクサリ場は二つある。
最初のクサリ場が出て来たときには、凄まじいな、と思った。
手が震え、足が震え、腰が引けた。
スマホのカメラで撮影したが、手が震え、スマホを落としそうな気がした。
そして腰も引けてるし、もしスマホを落としてしまったら、慌ててそれをつかもうとして、自分も下に落ちてしまいそうな気がした。
だからスマホでカメラ撮影するのは、極力控えた。
手も足も震えて、腰がひけているので、スマホを崖から落としてしまいそうな気がした。
その最初の凄まじいクサリ場を、なんとか通り抜けることができた。
いやーすごいクサリ場だった。ようやく終わった。と思って、安心した。
しかしクサリ場はそこで終わりではなかった。
しばらく歩くと、今度は二つ目のクサリ場が出て来た。
その二つ目のクサリ場が、一つ目のクサリ場よりもすごかった。
凄まじかった。
もう落ちたら死ぬ。
そういう場所を進む。
まずはクサリをつかんで、横歩きで岩壁沿いを進む。
下を見てはいけない。
下を見てしまうと、足がすくみ、手が震え、腰がひけて、下に落ちてしまう。
落ちたら確実に死ぬ。
そこをなんとか横歩きで進む。
そして今度は、坂の角度は60度くらいだろうか。
クサリがぶら下がって、階段みたいなものもついている場所を、登っていく。
これがちょっと、ほんとヤバい。
落ちたら絶対に死ぬ。
こんなところで、もし足がつったりなどしたら、もう最悪。
落ちて死ぬ。
とにかく、クサリが二本、ロープが一本くらいぶら下がってたと思う。
あと、階段みたいなものもついていた。
それらをつかんで、なんとか上によじ登っていく。
で、一か所、安全に上に進めないようなところがあった。
えいやっと、勢いで上に登らなければいけなようなところがあった。
ここが特に恐怖。
ずるっとすべると、失敗しましたという軽い話では済まない。
ずるっとすべると下に落ちてしまい、死んでしまう。
あるいは、ずるっとすべると、ぶらーんとぶら下がり状態になってしまい、腕だけで体重の重さを支えきれずに、結局落ちてしまう。
死んでしまう。
いや、その部分はほんと、すごい滑りやすい感じのところで、壁のくぼみとかもなく、階段みたいなものもなく、ただ鎖がぶら下がっているだけ。
だからそこは、両手でしっかりとクサリをつかんで、そして、えいやっと勢いで、なんとか上に登った。
まーほんと、すごい怖い思いして、上に登った。
このクサリ場、もう二度と通りたくない。
そのように思った。
危ないにも程がある。
これ、反対側から人が来たりとかした場合、その危険度は倍増する。
もしそうなってしまった場合、どうすればいいのか。
ここははっきり言って、クサリ場は避けた方がいいと思う。
クサリ場でスリルを楽しむとか、そういう次元の話ではない。
そうとう危ない、このクサリ場。
そのように思った。
とにかくなんとか、危険な一つ目のクサリ場をクリアして、そしてさらに危険な二つ目のクサリ場もクリアした。
そしてもう二度と、ここのクサリ場は通るまい、それを固く心に誓う。
しかし日本アルプスとか行くと、こういうレベルのクサリ場がゴロゴロ出てくるのだろうか。
もしそうだったら、あまり気軽に登山はできない。
でもとりあえず、この二つのクサリ場を通り過ぎた後は、安全な道のりになった。
ただ、「稚児落とし」というところ、すごい岩場であった。
切り立った一枚岩というのだろうか。
それを見ると、足が震えて、手が震えて、腰がひけた。
見ただけでもう、足がすくむ。
稚児落とし。
この地名の由来はなんなのか。
容易に想像がつく。
切り立った一枚岩。
落ちたら確実に死ぬ。
見るだけで足が震える。
そんな場所。
死の匂いのする場所である。
稚児落としを通り過ぎると、あとは駅に戻るだけである。
そこからは70分程度歩くと、大月駅に戻ってくることができた。
大月駅に戻ってきたのは、15時30分であった。
登りはじめたのが、11時30分くらいだったので、だいたい4時間くらいの登山になった。
大月駅に到着してからは、コンビニで新聞と、牛乳1リットルを買った。
そしてお手洗いを済ませてから、駅のプラットフォームで電車を待った。
プラットフォームでは、牛乳1リットルを飲み、梅おにぎりを二個食べた。
岩殿山の登山。
終わってみると、4時間程度の登山であった。
しかしかなり濃い道のりであった。
岩殿山の山頂から稚児落としまでの道を歩き、クサリ場を通るのであれば、相当スリリングな経験ができる。
これはもう、予想以上に危ない。
岩殿山のクサリ場。想像していたよりも、3倍くらい危なかった。
ここまで危ないものだとは思わなかった。
スリリングで楽しかった、という余裕はなく、もう二度とあのクサリ場は通りたくない。
そう思わせられる場所だった。
ああいう場所を平気で通れるようになるためには、ボルダリングなどをして、鍛えたほうがいいかもしれない。
いやー、ほんと危ない。
危険。
岩殿山のクサリ場、かなり危ないので、もし通るのではあれば、充分に気をつけていただきたい。