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富士山の山頂には淡き恋の思い出が落ちている
投稿日
2020/10/27
今日は賃貸マンションの更新に行ってきました。
前日から、とても緊張しました。
緊張して、とても不安を覚えました。
現在の収入の低さ。
これで、賃貸マンション、更新できるのか。
家賃の滞納は一度もありません。
しかしかなりうるさい不動産屋さんです。
今までで一番うるさい不動産屋さんです。
エイブルとかだったら、いちいち更新のために不動産屋に行かなくてもいいですし、住民票とか、持っていかなくても大丈夫です。
しかし今の不動産屋はとても厳しくて、ルールもとても多いので、更新の手続きも大変です。
収入面について、何か言われるのではないか。
収入証明を見せろとか、直近三ヶ月分の給料の明細書を見せろとか、口座の残高を見せろとか、色々と面倒くさいことを、言ってくるかもしれません。
とても不安です。
不動産屋さん、苦手です。
なぜわざわざマンションの更新のために、不動産屋に行かなかければいけないのか。
おまけにその不動産屋さん、土曜日はほとんど休みで、日曜日、祝日も休みです。
だから行くのであれば、平日の9時30分から18時の間にいかなければいけません。
本当に面倒くさいです。
そもそも、平日にのこのこと出かけると、働いていないのが、バレバレです。
しかし不幸中の幸い、現在、コロナ禍です。
だから「在宅勤務してます」と言っても、変に思われません。
今は在宅勤務をしている人も、決して少なくない状況だからです。
それでそのマンションの更新が無事に済むのか、済まないのか、とても不安で、あまり眠れませんでした。
4時ごろに寝たのですが、8時には目が覚めました。
それから9時30分の不動産屋さんの営業開始時間まで、待ち構えました。
お金もおろしてこなければいけません。
毎回毎回、二年ごとに、こんな不安な目に合わなければいけないなんて、理不尽な話なように思います。
マンションとか家とか、買ってしまえば良いには違いありませんが、マンションや家を買えるほどの大金、どこにもありません。
そのように、とても不安な気持ちを抱えながら、不動産屋さんに行きました。
内心の不安を隠すため、少し無愛想な感じで、「やれやれ、なんでわざわざ、更新のために不動産屋に来なければいけないのか」という不満を、ありありと顔に浮かばせながら、「手続きするなら、早く終わらせてもらいたいものだな。私は忙しいのだよ」とでも言いたげな、少しせっかちな態度にて、手続きの場に臨みました。
思いの外、書くものが多くありました。
「こういうもの、次回からは、郵送で送ってもらえませんか。家で書いて持ってくるので」と、言いたくもなりましたが、そんなこと言ってしまうと、心証が悪くなってしまいます。
だからそんなこと、口が裂けても言えません。
不動産屋さん、なんとも、殿様商売です。
ルールがたくさんあります。
そのあたりのエリアの物件は、ほとんどその不動産屋さんが管理しているのでしょう。
かなりシェアが高いと思います。
だから不動産屋さん同士の競争がありません。
そのエリアでは、ぶっちぎりに強い不動産屋です。
だから、殿様商売も成り立ちます。
「うちのルールに従いなさい。それが嫌ならうちの物件に住むのは、諦めなさい」という態度です。
それでも客は続々きます。
さながらそう、頑固親父の行列のできるラーメン屋みたいな様相を呈しています。
マンションを借りている客ではあるのですが、「貸して頂いてありがとうございます」という態度で、接しなければいけません。
さもないと入居審査で失格になってしまいます。
なんという理不尽な。
家とか、マンションとか持ってる人は、こんな理不尽な目には合わないのでしょう。
羨ましいです。
そういう、うるさいタイプの不動産屋さんで、賃貸マンションの更新の手続きをしてきました。
そして無事、更新手続きを終えることができました。
やはり今まで一度も家賃を滞納していないことが、有利に働きました。
特にトラブルもなく、無事に円満に、マンションの更新手続きが完了しました。
不動産屋さんには、自転車で行きました。
それで、家に帰ってきたとき、まだ10時でした。
それから登山に出かけました。
今日の山は、富士山です。
ずっと気になっていました。
まずは手早く、登山の支度です。
お茶、食料品、ヘッドライト、レインコート、帽子、コンパス、地図、ポケットティッシュなどを持って行きました。
まずは最寄りの駅まで、移動。
そして、切符売り場で、スイカのチャージ。
そして改札口を通り、プラットフォームにおります。
今回は、高麗川駅まで移動します。
電車の交通費は、片道598円くらいです。
往復の交通費は、千円を超えてしまいますが、致し方ありません。
交通費が千円を超えない近場の山は、あらかた登ってしまっています。
何度も同じ山に登るのも面白くないので、少し遠くの山にも足を伸ばす羽目になるのも、致し方ありません。
というわけで、高麗川駅まで移動します。
拝島駅で、八高線に乗り換えです。
高麗川駅には、甘酸っぱい思い出があります。
あれは恋なのでしょうか。
あれもまた、恋愛なのでしょうか。
当時私は、まだ二十代の前半だったと思います。
そのとき、女性のメル友がいました。
その人とは、長くメールのやり取りをしていました。
一年くらいは、やり取りをしたと、記憶しています。
会ったことはありません。
しかし、メールでのやり取りで、とても気が合いました。
アケミさんという人でした。
私より三つ年下で、看護師の仕事をしている人でした。
それで、長い期間メールのやり取りをしていて、いつしか自然に、「今度会いませんか?」という話になりました。
これはもう、本当に自然に、そのような話になりました。
むしろそれを言い出したのは、アケミさんの方であったと記憶しています。
当時私は若く、ガツガツとしていたのですが、そのアケミさんに対しては、なんとなく、昔からの知り合いか何かのような、リラックスした態度にて、やり取りを続けていました。
無論、下心も、ひとかけらもありませんでした。
そういう意味では、恋愛対象とは、全く見ていなかったのかもしれません。
とは言っても、一度も会ったことがありません。
メールだけのやり取りです。
普通にメールだけでして、普通にメールを送り、普通にメールが返ってきて、返ってきたから、それをまた返す。
その繰り返しが、延々続きました。
まるで生活の一部のように、自然に、普通に、延々とそんなやりとりが続いていました。
それで、自然に、「今度会おうか?」という話になり、「じゃあどこで会おうか?」という話になりました。
それで、お互いの家の真ん中くらいのところということで、私は、「じゃあ、高麗川はどうだろか?」と、提案しました。
すると彼女は、「高麗川は、何もありませんよ。お寺くらいしか・・・」とか、返してきたと、記憶しています。
結局その彼女とは、会わずじまいでした。
というのは、メールでとても気が合ったにも関わらず、会ってしまって、お互いの容姿が気に入らなかった場合、せっかく気が合っていたのに、それがぶち壊しになってしまう。
そんな風に思ったからです。
だったら美しい思い出のまま、その関係を壊すことなく、やりとりももう完全にやめてしまおう。
そのような結論になりました。
メールでのやり取りで、あまりにも、気が合ってしまい、あまりにも特別な人みたいな印象になってしまったため、お互いの容姿を見て、がっかりする、などという展開が、どうしても我慢できなかったのです。
それで、突然別れを切り出し、私はメールアドレスを変更して、アケミさんのメールアドレスも、削除しました。
そして永遠の別れになったのです。
そして私の中で、アケミさんとのメールのやり取りは、美しい思い出として、永久に冷凍保存することができたのです。
その思い出の高麗川駅、今日はその駅が、登山の出発の駅でした。
登る山の名前は、その名も高き、富士山です。
高麗川駅に到着して、地図と、地図アプリを睨みながら、歩いて行きました。
そのあたり、日高市というそうです。
とてものどかなところです。
広々とした田んぼや畑がたくさんあります。
登山道に行くまでは、普通の車道を歩きます。
田んぼや畑が、たくさんあります。
それらを見ると思います。
ああ、自給自足の生活に、憧れる。
無農薬野菜とか育てて、安全で、美味しい野菜を食べる。
毎日せっせと農作業に励む。
それはきっと大変なことでしょう。
でも私は、その大変さがわかりません。
とても楽しそうだとしか、思いません。
健康にもとても良さそうです。
田んぼや畑で、野菜とか、穀物とか、果物とか、育てて、それらを食べて暮らす。
こんなに健康的な生活が、果たしてあるでしょうか。
実際は、ずっと田舎暮らしというのは、嫌であると思っています。
ときには田舎暮らしをして、ときには都会暮らしもしたい。
そんな風に思います。
野菜や果物を育てるのも、趣味でやりたいと思います。
しかし空想は広がります。
自給自足の生活をして、一円も金を使わない生活ができたら、どれほど素晴らしいだろうか。
自給自足村を立ち上げ、その村では、自給自足で生活する。
金は一円も使わないし、金は一円も必要ない。
ただ、毎日八時間くらい農作業すれば、衣食住は、保障される。
旨いもの食えて、清潔な場所に住める。
清潔な服を着れる。
働ける人は全員働く。
農作業する。
体が悪かったり、病気だったりして、あまり働けない人は、働ける範囲で働く。
全く働けない人は、働かなくても、構わない。
そんな理想郷。
まさに、究極の老人ホーム。
そんなことを夢見ます。
お金は一円も必要ないのです。
すべて自給自足です。
働く意欲さえあれば、誰でも衣食住は完全に保障されます。
体を壊してしまったり、病気になってしまっている人は、働かなくても、オッケーです。
そんな理想郷。
そんなことを夢みます。
福祉政策と認められ、国から補助金が出ます。
スポンサーや企業も、協力してくれて、お金を出してくれます。
そして、ホームレスも減ります。
ほとんどホームレス、いなくなります。
誰もが最低限の生活は、保障されます。
ズルしなければ、最低限の生活は、完全に保障されるのです。
必要なのは、勤勉さ。
それだけです。
働く意欲だけです。
医師の診断の結果、「この人は働くことは難しい」となった場合は、働かなくてもいいのです。
悪びれず、堂々と、養ってもらっていいのです。
働けなくなったら、生きていけないとか、金が無くなったら、生きていけないとか、そんな世知辛い話は、もう過去の産物です。
金なんかなくたって、生きていけるのです。
金を一円も持っていなくても、生きていけるのです。
そんな、自給自足村を、空想します。
土地はいっぱいあります。
全国に、限界集落、いっぱいあります。
やろうと思えば、やれるはずです。
そんなことを、夢想します。
日高市のたくさんの田んぼや畑は、そんな夢想をさせてくれます。
そんな夢想をしながら歩いていると、やがて登山口を発見しました。
ゴルフ場の近くです。
登山というよりも、今回は、散歩みたいなものです。
富士山の標高は、221Mくらいです。
新・富士山の歌
頭は雲の下にあるー♪
四方の山を、見上げてるー♪
雷様を、上に見るー♪
富士は秩父の普通の山ー♪
即興で、今回の富士山の歌を作りました。
歌というか、富士山の歌の、替え歌です。
さて、そんな具合に、富士山の登ります。
やがて山頂に到着しました。
このあたりも、本家富士山と同様に、浅間神社らしいです。
富士山の山頂には、小さな祠がありました。
そして、富士山と書かれた、小さな板っきれの、標柱もありました。
富士山の山頂のベンチには、中年男性が座っていました。
私は、1メートルくらいの至近距離から挨拶しましたが、思いっきり無視されました。
なんという度胸か。
これほど見事に無視されることは、滅多にありません。
至近距離から挨拶したというのに、完全に無視されました。
無視したその男性は、冷静そのものです。
平常心です。
自信を持って、堂々と、無視しています。
正義は我にあり、そんな顔つきで、思いっきり無視されました。
普通ここまで露骨に無視したら、少しはドキドキすると思うのですが、その男性は、余裕しゃくしゃく。
全然ドキドキしていません。
なんという太い神経か。
なんという度胸。図太い精神力。
惚れ惚れします。
とは言っても、そこまで露骨に無視されてしまうと、とても気まずいです。
私は逃げるように、富士山の山頂を後にしました。
しかしそれが罠でした。
私はそこで、どうやら下山道を、間違えてしまったようなのです。
軽く、迷いました。
地図の道と違います。
でも、道迷いというほどではありません。
地図にはないものの、そこも立派な道のようです。
でも本来の下山道ではありませんでした。
失敗しました。
私は富士山山頂からの下山道を間違えてしまったのです。
なぜ間違えたのか。
あの、挨拶をしない人が、原因です。
あの人にプレッシャーをかけられてしまい、冷静な判断力を見失ってしまったのです。
その結果、道を間違えてしまったのです。
おそらく、あの人の座っていたベンチの裏側くらいに、本来の道があったのでしょう。
しかし挨拶を無視されてしまったものだから、とても気まずくなってしまい、その男性の方をあまり見ないようにしていたので、その男性が座っているベンチの後ろにあった、本来の道を、見つけることができなかったのです。
これは問題です。
自分に負けてます。
冷静な判断力を、狂わされてしまってます。
やられた。
あの魔人に、してやられた!
私の中で、その挨拶をしなかった男性は、魔人になりました。
単に耳が悪いだけだったのかもしれません。
何はともあれ、道を間違えてしまったかもしれないとは思ったものの、また引き返して、あの魔人と再び顔を合わせることは、できれば避けたいと思いました。
それで、そのまま下っていきました。
それでも普通に、道に出ることができました。
道に出て、やはり本来の道ではないと、気付きました。
魔人にしてやられました。
とにかく、富士山の山頂の後は、白銀平というところの、展望台に行きたいのです。
それで、かなり遠まわりして、その展望台に行くことになりました。
その展望台に登って行こうとすると、ぴょこんと頭が飛び出ました。
誰かいるようです。
子供か、女性か。
頭がぴょこんと飛び出して、私の姿を見て、すぐに引っ込みました。
誰かいるのは、間違いありません。
挨拶する人か、しない人か。
それが気になります。
私は恐る恐る、展望台を登って行きました。
そこには、カップルがいました。
小さな展望台です。
挨拶をしないのは、不自然です。
私は「こんにちは!」と、元気よく挨拶すると、「こんにちは!」と、元気よく、挨拶を返してくれました。
うーん、気持ちいい。
やっぱりこれです。
挨拶です。
挨拶をして、挨拶を返す。
それだけで、気持ちが通じます。
お互いに、敵意とか、悪意とか、一切持ってませんよーという、意思表示になります。
さっきの魔人。
もしあの人と、山小屋で一緒の部屋だったら、もし避難小屋で、一緒になってしまったら。
気まずいこと、この上ありません。
何か危害を加えられてしまうのではないかという、不安も生じます。
寝てる間に攻撃されたり、何かを盗まれたりするのではないかと思い、安心できません。
だからやっぱり、挨拶はしてもらった方が安心です。
さて、展望台からの眺めは、なかなか良いものでした。
ずっと長居をしたくなるような、気持ちの良い場所でしたが、すでにカップルが、地面に根を張ったような感じで、しっかりと長居体勢に入っています。
それの邪魔をしちゃ悪いなと思い、私は早々に引き上げました。
何か世間話の一つでも仕掛けても良かったのかもしれませんが、それも結局、カップルにとっては、邪魔者扱いということになってしまうのでしょう。
こんな時は、早々に引き上げるに限ります。
私は展望台を後にしました。
そして、元来た道を、戻りました。
すると、標識が見えてきました。
そこにまたいました。
魔人、ブウ!
魔人、標識の前で立ってます。
あ、あ、あれはさっきの・・・
と思って、緊張します。
挨拶を絶対しない感じの人です。
困った。
標識の前を陣取ってます。
さっきと同じパターンです。
さっきは、あの人を避けようと思い過ぎてしまい、道を間違えました。
今度は、同じ失敗はしません。
しっかりと、道を確認します。
あの人は、挨拶しても、無視する。
だから挨拶はしないほうがいい。
なぜなら、挨拶をして無視されると、精神的にダメージを受けるからです。
かと言って、完全に知らんぷりもできません。
そんなことしてしまうと、「貴様、ワイに喧嘩売ってるのか!」と、怒鳴られてしまうかもしれません。
だから、悪意はない。
敵意はない。
しかし挨拶はしない。
そういうやり方を、模索する必要があります。
それで私は、一応、ニコニコ顔を作り、「どっち行くのかなー」などと、わざとらしく、呟きながら、標識に近づきました。
すると、魔人は、山頂方面に、去って行きました。
え、また山頂いくの?
あの魔人も、もしかして、気まずいとか?
そう思いながら、私は魔人とは、違う道を進みました。
その道が正しいと思ったのです。
しかしまたしても、道を間違えていました。
あれ?
ここじゃない。
このまま進むと、元来た道を、戻ってしまう。
地図アプリを見て、それに気付きました。
そしてまた、魔人が立っていた標識まで、戻りました。
その標識が現れた瞬間、まだ魔人がいるのではないかと思い、ギクっとしました。
もう完全に、魔人恐怖症になっています。
ちゃんと話してみると、いい人かもしれないのに。
あの魔人のことを愛している人も、世界にはたくさんいるに違いないのに。
それなのに、たかが挨拶をしなかったくらいで、魔人とか言って、申し訳ない。
これは単なる愛称、愛のある、あだ名のようなものなのです。
だから大目に見て頂きたい。
というわけで、よくよく見てみると、魔人の進んだ道が正しかった。
ここは、山頂方面への道を、進むべきだったのです。
魔人恐るべし。
魔人はミスをしません。
正しい道を、常に選択しています。
というわけで、私は魔人の後を追いました。
待ってろよ、魔人。
決着をつけてやるぞ。
次こそは、あなたを目の前にしても、私は冷静で、正しい判断をする。
もうあなたのプレッシャー、圧力には、屈しないぞ!
そう決意する。
そう思いながら、進む。
するとやはり、山頂への道が出てきました。
やはり。
山頂から、下山の道を、間違えていました。
それをはっきり確認できました。
もう山頂には行きません。
もう帰ります。
そして、私は、下山道を進みます。
すると、男性が、向こうからやってきました。
魔人か?
私はそう思い、身構えます。
魔人よ、また何かを仕掛けてくる気か!
男性はどんどん近づいてきます。
しかしよくみると、魔人よりも、老けています。
そして、「こんにちは」と、挨拶してきました。
魔人ではなかった。
私は、しっかりと、挨拶を返しました。
地図を見ます。
この近くに、滝があります。
「滝沢の滝」という名前の滝です。
せっかくなので、その滝も見て帰ろうかなと思います。
しかし迷います。
なぜなら、魔人もそちらに向かっているかもしれないからです。
向かっているとしたら、必ず出くわします。
なぜなら、行った道を、必ず戻ってこなければいけないからです。
だから魔人がもし滝を見に行ったのなら、必ず出くわします。
それがとても気まずいです。
しかしもう、魔人には惑わされない。
魔人の圧力や、プレッシャーには、屈しないと、誓ったのです。
だから魔人のことは気にしません。
魔人がどう動こうと、私は私の道を、譲りません。
圧力には、屈しないぞ!
そう叫び、拳を天に突き上げます。
それに、もし魔人が滝に行っていなかったら、もう魔人と会うこともありません。
魔人はずっと先に行くはずです。
電車で一緒になったりすることも、無いでしょう。
というわけで、滝を見に行きました。
なかなかいい滝でした。
滝の前に休憩所もあります。
やっぱ、水が流れているところは涼しげで、とても気持ちいいです。
で、しばし滝を堪能して、Uターンです。
駅まで戻ります。
せっせと歩きます。
登山道はすぐに終わり、普通の住宅地が出てきました。
それで、とある家の門の前で、無人販売を見かけました。
里芋と、ラディッシュと、柿が置かれていました。
一つ百円です。
レジ袋も、置いてくれています。
それで私は、柿を買うことにしました。
レジ袋に入れて、百円を箱に投入しました。
そして駅に進みます。
田んぼや畑が、たくさんあります。
ネギとか、キャベツとか、作ってます。
後、巨大な植物を作っている畑がありました。
なんだこりゃー!
食えるのか!
なんという巨大な食物だ!
と、思い、私はしばし観察しました。
なんだろう。
ふきのとう、かもしれません。
すごい巨大な食物が、畑中に、育ってます。
まるで巨人の満員電車みたいな、畑です。
ふきのとうかなー。
完全に畑で育ってるので、食べれるものだと思います。
さらに駅に進みます。
そこで出くわします。
そう、神社です。
高麗神社です。
「高麗川は、何もありませんよ。お寺くらいしか・・・」
アケミさんの言葉が甦ります。
アケミさん、アケミ氏よ。
あなたの言っていたお寺って、高麗神社のことだったんですね。
となるとアケミさんはきっと、こう言っていたのだろう。
「高麗川は、何もありませんよ。神社くらいしか・・・」
確かにそう言ってた気がする。
私の記憶違いだった。
寺じゃなく、神社だったのだ。
私は思わず、高麗神社に立ち寄りました。
かなり立派な神社です。
いかにもパワースポットです。
拝殿も立派です。
高麗家の家といかいうのも、ありました。
なかなか渋い家でした。
勝手があり、囲炉裏があり、カマドがあります。
渋いです。
畳の部屋も、広いです。
なかなか渋い家でした。
高麗神社、なかなか立派です。
渋いです。
しかし二十代前半の男女のデートの場としては、いかがなものか。
アケミさんが、気が進まなかったのも、うなづけます。
しかし四十代のカップルにとっては、高麗神社、なかなか見所の場所なのではないかと思います。
さて、高麗神社も堪能して、駅に向かいます。
もう帰ります。
高麗川駅周辺。
お寺だけではありません。
神社だけではありません。
スーパーオザムもありました。
そして、コンビニもあります。
小僧寿しもありましたし、ドコモショップもありました。
魚民もありましたよ。
しかし二十年前はどうだったのか。
二十年前は、コンビニも、スーパーオザムもなかったのだろうか。
魚民は、多分無かったでしょう。
もし魚民があったなら、魚民でデートもありえた!
しかし確かに、あまり遊ぶところは無い場所です。
そんなこんな思いながら歩き続け、ようやく高麗川駅に戻ってきました。
次の電車は、25分後です。
駅前の自動販売機で、チョコレートモナカを買って、食べました。
今回の登山は、そんな感じでした。
アケミさんとの思い出が蘇りました。
そして、魔人との熾烈な争いがありました。
魔人には、敗北しました。
0勝2敗です。
もっと鍛えなければいけません。
そして電車に乗り、家に帰ってきました。
近くのスーパーで、鶏胸肉と、カップラーメンを買いました。
そして家に帰ってきて、先日買っておいた巨大なブロックのベーコンと、鶏胸肉をフライパンで焼いて、食べました。
ベーコンと、鶏胸肉、合わせて600グラムをオーバーしています。
たっぷり、タンパク質を摂取しました。
これで私の筋肉は、ますます強くなるはずです。
本当は筋トレとかしたほうが良いのでしょう。
腕立てとか、懸垂とか、腹筋、背筋とか。
そのようにして、体を鍛える。
そして、マッチョマンになる。
ボディービルダーのような、鋼の体を手に入れる。
本当は、ジムに通って筋トレすべきかもしれません。
あるいは、空手とか、柔道とか習って、強くなるべきか。
空手、柔道、合気道の、本は持ってます。
ユーチューブで、格闘技の試合なんかも、よく見てます。
まあ何はともあれ、今日も健康的に、たっぷり歩きました。
登山をすると、とても気分が良い。
また近いうちに、登山に行きたいところです。