天地山に登ろうとして、失敗しました
投稿日
2021/01/04
こんにちは。
登山サークルを運営している47才のフリーランスプログラマです。
新年、みなさんいかがお過ごしでしょうか?
私は今日は奥多摩の天地山に登りに行きました。
が、登山は失敗しました。
天地山、みなさんご存じでしょうか?
ほとんどの方がご存じないと思います。
奥多摩駅から南東の方向、鋸山からは北東の方向にある山です。
山と高原地図上では、天地山への登山道は、描かれていません。
そのかわり、うっすらとした灰色の線が描かれています。
この線は何を意味するかというと、「登山コースではない小道」を意味するようです。
登山道ではないのですが、道は道のようです。
この天地山が、ずっと気になっていました。
この山は登れる山なのかどうか、ずっと気になっていました。
登山道はないので、危険かもしれない。
猟師が狩りをしているエリアかもしれず、発砲などがあり、危険かもしれない。
そのように思い、ずっと気にはなっていたのですが、なかなか登れずにいました。
そして今日、とうとう天地山に登りにいってみようと思い立ちました。
危なそうだったら引き返せば良い。
とにかく登れる山なのか、登れない山なのか、まずはそれを確かめたいと思いました。
その灰色で描かれている道は、どのような道なのか。
そういうことも、まずは確かめてみたいと思いました。
今日は天地山に登るというよりも、その前準備として、まずは調査だけしてこようと思ったのです。
それでもし登れそうだったら、あっさりと登ってしまおうと思っていました。
そんな野望を胸に秘め、今日は奥多摩駅に行ってきました。
奥多摩駅で電車に降りて、南東の方向に歩きます。
しばらく南東の方向に歩いた後は、東の方向に歩きます。
そして小さな道に入っていきます。
地図アプリを見ると、そのあたりに、天地山に続く道が、たくさん張り巡らされています。
まずはそのうちの、一番近そうな道を選択して、進んでいきました。
とても悪い道です。
道が低木や植物で塞がれていたりもします。
しゃがんですすんだり、一つ一つ低木の枝を振り払ったりしながら、苦労して進んでいきます。
歩きやすい道にでました。
進んでいきます。
この道をまっすぐ行けば、方角的には天地山に続く道に入ることができそうだ。
そう目星をつけて、進みます。
しばし進むと、「工事関係者以外 立入禁止」という道が出てきました。
ああ、これ以上進めないのか。
と、一瞬諦めかけたのですが、左に行く道もありましたので、左の道を進みます。
そこには橋がありました。
その橋の名前は、海沢川橋(うねざわがわばし)というようです。
その橋を渡り、先に進みます。
さきほどから、犬が激しく吠えています。
野犬かと思って、びくびくしながら進みます。
犬二匹が、狂ったように吠え続けています。
よく音を聞くと、ジャラジャラとクサリの音がします。
どうやら犬はクサリに繋がられているらしい。
それを確認して、進んでいきます。
しばし進むと、犬が二匹いる場所に来ました。
金網のフェンスで囲まれた場所で、犬が二匹、檻の中に入っています。
一匹ずつ、檻の中に入っています。
道を進むと、その犬のいる場所に近づくことになります。
犬は私が近づくと、今度は「くうーん、くうーん、くうーん」と、悲しそうに鳴きはじめました。
犬二匹はずっとそこに閉じ込めれているみたいで、もう狂ったような状態なっているようです。
激しく吠えたり、くうーん、くうーんと鳴いたりします。
可哀そうだなとは思いましたが、私には何もしてあげることができません。
そのあたりには、「鳥獣供養塔」と書かれた、木の棒が立っていました。
もしかしたら、殺処分場だったのかもしれません。
犬たちはとてもピリピリしていて、狂ったように吠え続けていました。
その道を登っていきます。
天地山の登山口を守る、ケルベロスのような猛犬たちでした。
地図アプリを見ながら、方向を間違えないように慎重に進んでいきます。
そのあたりは、植林エリアのようです。
スギが大量に生えていて、とてもひんやりした場所でした。
殺伐とした雰囲気も感じます。
怖いような雰囲気の場所でした。
この道を進めば、いけるはず。
そう目星をつけ、じわじわと進んでいきます。
犬が吠えるし、怖いような場所だし、こんな場所には二度と来たくありません。
さっさと天地山に登ってしまおう。
私はそう思い、足を早めました。
しかし、道は行き止まりになりました。
正確に言うなら行き止まりではなく、トゲだらけの低木が道を完全にふさいでいたのです。
道は確かにあるのですが、すべて低木で塞がれています。
この道を行こうと思ったら、鎌な何かを持ってきて、道を塞ぐ枝を薙ぎながら進んでいく必要がありそうです。
ああ、この道はダメだ。
進めそうにない。
私はその道を進むことを断念しました。
また、元来た道を戻らなければいけません。
またケルベロスたちの前を通らなければいけないことを思うと、げんなりします。
犬たちを避けて戻れる道はないだろうかと思ったのですが、そんな道は無いようです。
仕方なく、犬たちのいたところに戻ることになります。
犬は嗅覚がするどいのでしょう。
私が近づいていくと、また激しく吠えだしました。
そしてすぐ近くまで来ると、今度は哀れそうに、くうーん、くうーんと鳴くのです。
可哀そうに。
ずっと檻に閉じ込められているらしい。
でも私にはどうしてあげることもできない。
殺処分を待つ身の犬たちなのかもしれません。
そんなに激しく吠える犬です。
ペットとして、引き取ってあげようという気にもなれません。
私には何もしてあげることができない。
私は犬から遠ざかりました。
犬から遠ざかると、犬は吠えなくなりました。
天地山の登山、失敗か。
いや、まだ道はあります。
次の道が本命です。
それは、山と高原地図で薄い灰色で描かれている道なのです。
私はその道に向かって進みます。
そのあたりのエリアはとても静かだと感じました。
ちょっと気味が悪いくらいです。
老人が通り過ぎましたが、老人は、私を露骨に睨んでいるみたいでした。
警戒心をむき出しにしています。
私はひやひやしながら進みます。
なにか、来てはいけない場所に来てしまっている。
そんな不安を感じます。
しばらく歩くと、巨大な老人ホームが出てきました。
右を見ると、農業をしている土地もありました。
その巨大な老人ホームがまた、人気がまったくないのです。
こんな巨大な建物に、人気がまったくない。
それがとても不気味です。
でも中を見ると、電気はついているみたいだったので、中に人はいるようです。
寿楽荘という名前の、老人ホームのようです。
まっすぐと進んでいきます。
すると、よくわからないピンクの建物が出てきました。
これはいったいなんだろう。
そう思いながら進んでいくと、おばさんが一人、その建物から出てきました。
そのおばさんは思いがけず感じの良い声で、「こんにちはー」と、挨拶してきました。
私はこんにちはと挨拶を返しました。
この道をまっすぐ進めば、天地山への入口があるはず。
私は進んでいきます。
そして、天地山の道標を見つけました。
矢印と一緒に、天地山と書かれています。
この矢印の方向に進んでいけば、天地山に行けるようです。
よしよし。
とうとう見つけたぞ、登山口。
私はほくそ笑み、先に進みます。
しかしその道がまた悪い。
苦労して進みます。
ズボンに、とげとげしたものがたくさんくっついてきます。
しばらく進むと、これ以上進めなくなりました。
やはり、低木が道をふさいでいるのです。
トゲがついている低木です。
それでも無理して進んでみたのですが、見上げると、ずっと悪い道が続きます。
とてもひどい道が続きます。
しかし、ピンクのテープは張られています。
これは、強引に進めないわけではありません。
でも、こんな風に何度も強引に進まなければいけないようだと、後々困ったことになるかもしれません。
ここはもう、道は無い。
私はそれを見極めて、他の道を探ってみました。
こちらからなら、行けるのではないか。
そう思いながら、他の道を探ってみましたが、やはり途中から、道が著しく悪くなりました。
低木が道をふさいでいます。
これを進もうと思ったら、鎌でも持ってきて、枝や草を薙ぎながら、進んでいく必要があります。
こんな道が、えんえんと続くのかもしれない。
見上げます。
他の道を探ります。
しかしどうしても、歩きやすい道を見つけることはできませんでした。
だめだ。
登れない。
私は諦めました。
登れる道があるのかもしれませんが、私が調べてみた限りでは、安全に登れそうな道を、見つけることはできませんでした。
それで仕方なく、元来た道を戻ることにしました。
ああ、ダメだったか。
でも天地山への道は、まだ残っています。
奥多摩駅の南にある鋸山に登る道の途中で、天地山に向かう横道があります。
そこから登っていけば、きっと天地山の山頂に到着できるはず。
そう目星をつけます。
以前に、その横道の存在は、確認済みです。
そのときにも天地山に行ってみようと思ったのですが、結構距離があるようだったので、その時は天地山に行くことは断念しました。
しかし最初から天地山に行くつもりで、鋸山に向かえば、天地山に登れるのではないかと思っています。
後日、再びそのようなやり方で、天地山の山頂にトライしてみたいと思っています。
天地山をあきらめて戻るとき、さきほどの老人ホームのところで、何人かの人たちがとてものどかに会話をしていました。
さきほどまでの薄気味悪さがウソのように消えていました。
のどかな田舎の風景が、そこに出現していました。
さきほどの薄気味悪い雰囲気はどうやら、私の心が作り出したもののようでした。
これからどんな危険が待ち受けているかもしれない天地山への道のりにチャレンジしていくのだというピリピリとした心の状態が、そのあたりの雰囲気を薄気味悪く感じさせたのだと思います。
天地山をあきらめてその場所に戻ってくると、そこには数人の人たちが、とてものどかそうに、とても楽しそうに、とても幸せそうに、会話をしていました。
そしてその場所は、確かにとても楽しそうな場所でもありました。
なんでもその場所は、誰でも農業を体験できるような、ある種のアミューズメントを提供する場所でもあったようです。
こんなほのぼのとした場所を、先ほどはなぜあんなにも恐ろしく、薄気味悪く感じてしまったのか。
やっぱりこれは、自らの心が生み出した恐怖だったのだと思います。
さきほど、そのあたりで行きかう人たちのことを、とても恐ろしく感じたのですが、それは単に、自分の鏡だったのではないかと思います。
人の姿を通じて、私は自分の鏡を見ていたのです。
その中で、天地山に恐怖して、怯えながらも、なんとか登ってしまいたいと思って、ぴりぴりしていた自分の姿が、鏡に映っていたようでした。
戻るときにみるそのあたりの人たちの表情はとても柔らかく、とても感じの良い人たちでした。
私は奥多摩駅に戻っていきました。
というわけで、今日は何の収穫もなく、奥多摩駅に戻ってきました。
少なくとも、ずっと気になっていた天地山の登り方について、色々なことが明らかになりました。
天地山に登るのなら、ルートは一択。
鋸山に登っていくルートの途中の横道から、登って、戻ってくる。
それしか天地山の山頂に立てる方法は無い。
ほかにも方法はあるのかもしれませんが、私が得た結論は、そういうものでした。
また改めて、天地山にはチャレンジしたいと思っています。
家に帰る前に、スーパーで鶏もも肉、じゃがいも、ポテトチップスなどを購入してきました。
そして先ほどカレーを作って食べました。
とても美味しいカレーができました。
思うのですが、カレーって、ジャガイモ料理なのかもしれません。
そういう意識を持ってカレーを作ると、美味しいカレーが作れるような気がしています。
実際に今日はそういう意識を持ってカレーを作って、とても美味しいカレーを作ることができました。
しかし登山のほう、近場の軽い山は、かなり登ってしまいました。
早起き不要な軽めの山は、もうかなり登ってしまいました。
天地山もそうですが、ちょっときつめの山に登るのであれば、やはり早起きは必要です。
しかし最近、どうも早起きができなくなってしまっているのです。
今日も、9時に起きました。
早起きしなければ、しなければ思うのですが、どうしても早起きすることできなくても、やっぱり今日も、9時まで寝てしまいました。
これ以上、登山を続けていくつもりなら、そろそろ早起きが必須になってきました。
早起きできるかどうか、それがこれ以上登山を進めていけるかどうかの、ターニングポイントになってきました。
高尾山だけで良いのであれば、昼まで寝てたとしても、高尾山なら登れます。
でも、きつめの山に登るのであれば、早起きは必須です。
特に今は冬で、すぐに暗くなってしまう季節なのです。
早起きできるかどうか。
それが今後の課題です。
さて、正月休みもそろそろ終わりになってきました。
私はフリーランスプログラマで、X社という会社から仕事を依頼してもらってます。
X社の正月休みも、そろそろ明けるかもしれません。
そうなるとまた、仕事を依頼されることになるでしょう。
そうしたらまた、仕事の合間を縫うような形で、登山を続ける日々が始まります。
でもこれ以上登山を続けていきたいのであれば、早起きできたほうがいい。
どうしても早起きをしたくないのであれば、それに合わせて登山のやりようもあるのですが、きちんときつめの山も登っていきたいのであれば、早起きがとても望ましいという状況になってきました。
なんとか早起きできるようになればいいんですが、どうなることやらと言ったところです。