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青梅丘陵 2024年8月21日(水)
投稿日
2024/08/21
2024年8月21日。水曜日。9時40分、小作駅のホームで、生茶を飲んでいる。
今日もまた、フラッシュコンボが良いだろう。久しぶりに高尾山に行こうかとも思ったが、やっぱり今日も、フラッシュコンボが良い。つまりまず、古里駅に行く。そしてセブンイレブンで、食べ物と飲み物を買う。その後、宮ノ平駅まで戻り、青梅丘陵でハイキングをする。それすなわち、フラッシュコンボである。
とは云っても、今朝はすでに十割蕎麦を食べ、蕎麦湯も飲んできた。だから腹はすいていない。食べ物は別に買わなくて良い。
今日もまた、良い天気である。まさにフラッシュコンボ日和である。
宮ノ平駅で降りる場合、青梅丘陵だけでなく、長淵山のハイキングコースもある。しかしそちらはやや長い。楽したい時は青梅丘陵、頑張りたいときは長淵山コースと、使い分けている。それと長淵山のほうが羽虫が多いので、今の時期は避けている。青梅丘陵なら、お散歩感覚で、気軽に歩ける。
しかし朝食った十割蕎麦は美味かった。山葵たっぷりのツユも良かった。蕎麦湯の味わいも渋かった。さらに家には八割蕎麦もある。今日はそちらも食べてみようか。さらにスーパーで、蕎麦、素麺、チューブ山葵、また買ってこようか。
9時54分、青梅駅、10時14分発の奥多摩行きの電車の中で、コーヒーを飲んでいる。熱中症予防のため、水分はたっぷり飲む。
向こうの席で年配女性三人組が、機関銃のように喋っている。
女性のほうがコミュニケーション能力があり、人生の後半は、女性の方が強い。そして女性は、寂しくならないためなら、なんだってする。男はその点、素直じゃない。そのため老後、孤立する。
それでも救われたい。悪人も善人も、誰もが思う。
そのために忠範は、一体何を悟るのか? 日野忠範とは、親鸞の八歳の時の名前である。彼はこれから、比叡山の修行に入る。
最近、あの「大河の一滴」で有名な五木寛之の書いた小説、「親鸞」を読んでいる。親鸞とは、何者か? それをまだ、私は知らない。その上下巻の本をブックオフで見かけ、購入した。
そして島村は、一体どうなってしまうのか?
島村は、川端康成の「雪国」の主人公である。彼は既婚者だが、雪国の芸者(駒子)と恋をして、さらにまた別の女性(葉子)も好きになる。
今、「豊饒の海」(三島由紀夫)、「坊ちゃん」(夏目漱石)、「街とその不確かな壁」(村上春樹)、「親鸞」(五木寛之)、「雪国」(川端康成)の、五冊の本を、同時に読んでいる。さらに御岳山関係の本(古文書にみる武州御嶽山の歴史 岩田書院)も読んでいるが、昨日はそれは一ページも読めなかった。
あれれ、前の席で、年配女性三人組が、機関銃のように喋ってるぞ? 向こうの五月蝿い人たちが移動してきたのかと思ったが、向こうは向こうで、三人組がいる。
そして電車が動き出す。
ほら、やっぱりね、左の席には、いかにも孤独そうな一人ぼっちの年配男性がいる。痩せて、眼鏡をかけ、帽子を被って、ため息をついている。五十代半ばくらいだろうか。やっぱり男性は女性に比べると、孤独を好む傾向がある。きっと一人暮らしの独身だろう。この暑い時期、家の中では全裸だろう。しかし地震で家から逃げる時なんかに、全裸だと困るぜ?
次は日向和田駅。当たり前のように、宮ノ平駅は過ぎている。しかしまた戻ってくる。そして青梅丘陵でハイキングをする。
また孤独な男性をチラリと見る。全てを諦め切ったような、清々しい顔。他者には全く興味なし。自然だけを愛している。そんな高僧のような顔つき。煩悩はすべて消え、もはや何も望まず、期待せず、涅槃寂静の境地である。野菜しか食わず、一日一食である。
あの高僧は、一体どこに行くのか? 御岳山に登るのか?
まだ定年退職するような年齢には見えない。仕事は何をしてるのだろう。今日は仕事はお休みだろうか。
次は沢井駅。
おばさん軍団の話に耳を傾ける。「もうちょっと頑張ればいいのにねえ……」若い子を批判をしている。「後片付けが大変だからね。みんな捨てちゃうけど……」ゴミの分別の話をしている。
むむむ、おばさん軍団、孤独な男性、みんなごっそり、御嶽駅で降りたぞ。ここで二分ほど停車する。
チラリと右を見ると、花の妖精のような、美しいワンピースの女性が座っている。彼女はこれから、妖精の森に帰るのか?
電車は川井駅に到着。次はいよいよ、セブンイレブンとだしまき玉子の駅、古里(こり)駅である。
11時11分、青梅行きの電車に乗っている。
少し雨が降った。しかし折り畳み傘を持っている。ハイキングに差し支えはない。
だしまき玉子専門店「卵道」は今日は営業していて、四組が入室を待っている繁盛ぶりであった。しかし、だしまき定食1200円は、気軽に食える値段ではない。
セブンイレブンで、ジューシー牛肉ミンチ、麦茶、レジ袋。合計280円の出費。ミンチはサクサクで旨かった。
今、御嶽駅に到着。次は沢井駅。
この電車はワンマン運転である。車内に人は、そこそこいる。
すでに登山をしてきたのだろう、くたびれた顔つきのおじさんが、前の席に座っている。なにかスマホの操作をしている。孫にメッセージでも送っているのだろうか。足元を見ると、長靴のような靴を履いている。
そして左の方には、モデルのような、エキゾチック美人がいる。頭にターバンを巻いている。ヨガの先生のようである。
軍畑駅に到着。次は二俣尾駅。
二俣尾駅は、村上春樹の「1Q84」という小説に出てきた。そこから車に乗り、偉い老人の屋敷を、主人公は訪れていた。
ヨガ女性はモデルのように美しいポーズで座っている。きっと自分の容姿に自信があり、その美しさを、人に見せびらかしたいのだろう。
そして次は宮ノ平駅。さあ、ハイキングが始まる。
12時47分、ハイキングは終わっている。
今、涼しい東京行きの電車の中である。空のペットボトルが床に転がっている。それを捨てたのは、私ではない。
さて、これから何食おう。
早く消費しなければいけない蕎麦ツユが家にあるので、今日は蕎麦や素麺を食うことになる。そのために蕎麦、素麺、チューブ山葵を、業務スーパーで買わなければ。
すでに電車は、河辺駅に着いている。