登山サークル アウトドアチャイルド

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2024年8月22日(木)
投稿日
2024/08/22
 今日が2024年8月であることは分かっている。そして木曜日であったと思う。時刻は12時49分で、今、小作駅のホームにいる。確か今日は、22日ではなかったか。うん、それは本当だ。
 昨日、川端康成の「雪国」を読み終えた。その小説の舞台の雪国は新潟で、群馬県最北端にある、水上の先らしい。
 水上といえば、谷川岳があるところである。水上駅には三回くらい行ったことがある。
 冬の谷川岳で雪庇から落ち、水上の救助隊の人に助けて貰ったことがある。ヘリコプターに乗せて貰い、カップラーメンも食わせて貰った。命を救って貰ったのである。よく訓練された、とても親切な人たちだった。
 きっとあの辺りに長いトンネルがあるのだろう。そしてそのトンネルの向こうが、雪国なのだろう。
 水上だって、じゅうぶん雪の多いエリアである。
 河辺駅。
 今日はハイキングをするつもりはない。単に涼しい電車の移動を楽しんでいる。車内には人がほとんどいない。ポスターの中の、赤いネクタイの本田圭佑選手が、こちらを睨んでいる。
 青梅駅に到着。
 優雅にコーヒーを買い、奥多摩行きの電車に乗り換えた。今日は気軽なものである。靴もサンダル。
 今朝は、素麺を食べた。家に帰ってからも、素麺を食べるだろう。早く消費しなければいけないストレートの蕎麦ツユがあるのだ。だから素麺を食わざるを得ない。しかし夏場は素麺が一番である。こんなに食べやすいものはない。夏場でもしっかりエネルギーを摂取しないと、夏バテしてしまう。そのためにしっかり、素麺を食う。
 今日は雨が降りそうである。しかし傘を持ってきていない。完全なる手ぶら、ぶったるんだ精神である。
 ああ、どこか遠くに行きたい。遠い遠い世界へ。地球の裏側、宇宙の果てへ。
 まあとにかく、あの楽園、古里駅のセブンイレブンで、何か美味いものを購入しよう。食欲があるのは良いことだ。健康な証拠である。
「雪国」は読み終えたが、まだその解説文は読んでいない。それも読まなければいけない。
「親鸞」も読まないとなあ。五木寛之はその「親鸞」で、第64回毎日出版文化賞特別賞を受賞した。その上下巻の小説には、生きるヒントが隠されているのか。人生の目標に気づかせるのか。敢えて親鸞について、何も調べていない。空海のライバルが、もしかして親鸞だったのか? そのへんの知識は曖昧である。親鸞は、ただ仏教の偉い人。そういう知識しか持っていない。
 キリスト教と仏教は違う。
 キリスト教では神と人間は、完全に別々だ。人間はあくまで、迷える子羊、弱い存在である。
 しかし仏教の場合は、人間の延長線上に、神仏がある。つまり人間が、神仏になる。
 そこは大きな違いである。
 そして日本の神道も、歴代の天皇、徳川家康、菅原道真など、人間が神になる。その他、偉人たちも死後、神として祀られる。
 その点は、仏教に似ている。
 しかし神道には人生の教えがない。それを仏教と合体することで補った。しかし明治に神仏分離令が出て、神仏は別々になった。御岳山の武蔵御嶽神社も、昔は「御嶽蔵王権現」という名前の寺であり、神社でもあったのだ。蔵王権現とは、中国人もインド人も知らない、日本独自の仏である。
 次は川井駅。
 その次が、お馴染みの古里駅。
 14時14分。
 けっこう待つ。
 古里駅から川井駅まで歩いてしまった。
 青梅行きの電車は14時51分。36分くらい待つことになる。
 この近くに松乃湯温泉というところがある。川井キャンプ場でキャンプした後に入る温泉として、ちょうど良いのではないかと思って、行ってみようとしたが、入り口に、「ご予約以外の立ち入り禁止」と書かれてあった。そのため素通り。
 奥多摩行き電車が到着して、出発した。
 ホームには外国人の男性が四人。写真撮影中。奥多摩エリアには外国人が多い。
 あの若者たちは、ネパール人だろうか。欧米系ではない。
 電車はなかなか来ない。
 その外国人たちに、写真撮影を頼まれてしまうと、言葉が通じないので、やっかいだ。とか思っていたら、日本語で話しかけられた。
「すみません、お手洗いは、どこですか?」
「そこを出てから、あっちです」
「そうですか、ありがとうございます」
 まあ、そりゃそうか。日本にいる外国人である。日本語を話せても不思議ではない。では今度は、面倒くさい写真撮影を頼まれてしまうのか? 電車よ、早く来い。
 しかしまだ、電車は21分も来ない。ユーチューブでも見て、時間を潰すか。
 トイレの人が戻ってきた。仲間たちに、外国語で何か喋っている。
 とかなんとか言ってると、再び、その外国人に、百軒茶屋キャンプ場に行くためのバス停の場所を尋ねられた。
 グーグルマップでバス停を探してみるも、出てこない。私がグスグスしていると、「じゃあ、他の人に聞いてみます」と言い残し、彼らは去っていく。
 そのタイミングで、グーグルマップに、百軒茶屋キャンプ場が出てきた。川井駅から徒歩で1時間17分の場所にある。早速、彼らに教えてあげようとしたが、すでに彼らは、他のおじさんに聞いている。そしてそのおじさんは、立派にバス停の場所を教えている。だからもう、私の出る幕は無い。
 しかしなぜ、先ほどは、タイミングが悪いことに、グーグルマップに、百軒茶屋キャンプ場が出てこなかったのか?
 やれやれ、先ほどはバス停も出てこなかったのに、今見てみると、バス停もしっかり出てくるではないか。一体なぜ、さっきは出てこなかったのか。
 彼らが聞いたおじさんが、ホームに入ってきて、遠くを気がかりそうに見ている。どうやら彼らのことが気になるらしい。彼らは無事、百軒茶屋キャンプ場に着けるのか?
 なるほど、わかったぞ。彼らは清東橋行きのバスに乗らねばならない。そこから百軒茶屋キャンプ場まで、少し歩くことになる。私なら、わざわざバスなど乗らず、川井駅から、歩いてしまうがなあ。
 そして電車がやってきた。涼しい車内に乗り込む。
 彼はこれからキャンプ場に行って、そこで一夜を明かすのだろう。しかしなぜ百軒茶屋キャンプ場なのか。川井駅の近くの、川井キャンプ場では、なぜいけないのか。百軒茶屋キャンプ場に、一体何があるというのか。
 キャンプ場めぐりをしてみるのも、なかなか面白そうである。なんなら百軒茶屋キャンプ場で、一度キャンプをしてみようか。
 御嶽駅で、電車は停車中。車内アナウンスの声は、女性のもの。
 すでに電車は動き出している。
 15時24分。
 次は河辺駅。
 今日は羽村駅まで行くことにする。そこから徒歩で家まで帰る。途中のサンドラックやスーパーで、買い物をして帰ることになる。
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