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犬の散歩 2024年9月13日(金)
投稿日
2024/09/13
2024年9月13日。
金曜日。
10時46分。
小作駅のホーム。
犬にコカコーラの綾鷹を飲ませている。
すでに朝に犬を散歩させている。
しかしまだ物足りないらしい。
だから仕方なく、今度は青梅丘陵に向かっている。
お馴染みのハイキングコースである。
しかし犬め、どうしようもなく外出好きである。
困ったものだ。
しかしまあ、青梅丘陵なら近場だし、電車賃も安いし、このくらいなら、大目に見てあげても良い。
「今日も暑いなあ、おい」
犬がひとりごつ。
涼しい電車に乗せてやる。
犬は呑気に大あくび。
風景を見ている。
東青梅。
「しかし毎度毎度青梅丘陵というのも、詰まらないなあ、おい」
だったらどこに連れていけと言うのか?
「なあなあ、コーヒー、飲ませちゃくれねえかなあ?」
莫迦な、健康第一だというのに、何を言う?
この愚か者め。
「いいじゃねえかよ。たまには健康に悪いことしてもよお。なあ、おい、頼むよ。おいら、コーヒーが飲みたくて、たまらないのさ」
ダメだ。
許さん。
いいか、犬、コーヒーなんか飲んでも、いいことなんかひとつもないのだぞ?
そんなものを飲んでも、お前のためにはならないのだ。
だから飲ませない。
「なんでえ、ちくしょう、ケチんぼめ」
莫迦な、ケチで言ってるわけではないのだ。
お前の健康のためを思って、言ってあげているのだ。
青梅駅の休憩室に、犬を座らせる。
どうだ、涼しいだろう?
快適だろうが。
奥多摩行きの電車が来るまで、しばらくかかる。
25分後だ。

11時35分。
電車に乗る。
結局犬にコーヒーを飲ませてしまっている。
せがまれて、つい許してしまった。
犬は幸福そうにコーヒーを飲んでいる。
(飲まない方がいいのになあ……)
小生は苦笑いで、それを見ている。
しかし犬が喜んでいるから、いいかなと思う。
コーヒーを飲める幸福を、犬は満喫している。
まあ、小生が不甲斐ないばかりに、犬にはあまり良い思いをさせてあげることができず、申し訳なく思う。
どうすれば犬の人生が改善されるのか、小生はよく分かっていない。
この難しい動物をどう導いてあげれば良いのか、小生にはよく分かっていない。

12時ジャスト。
ハイキングコース上を歩いている。
9月13日。
まだ蟬は鳴いている。
しかし気のせいか、蟬の鳴く勢いは、だいぶ弱まっているように感じられる。
ヘリコプターが飛んでいる。
まだまだ暑いが、今後、季節はだんだんと、秋に移り変わっていくのだろう。
遠くから、救急車の音がする。
一歩一歩、歩んでいる。
今日は虫が耳にまとわりついてこない。
いつもうるさい羽虫は、もういなくなったのだろうか。
その短い命を終えたのだろうか。
遠くから、救急車の音がする。
学校のチャイムが鳴っている。
気持ちの良い道のりである。
来て良かったと思わせられる。
この暑さも、今後だんだんと和らいでいくのだろう。
中年男性と挨拶を交わす。
尻尾だけ青いトカゲ。
幸福そうに会話しているおじさん二人。
石碑を見ていたおじさん。
つられておいらも見る。
12時56分。
ハイキングは終わり。

13時12分。
青梅駅。
電車の中。
犬にコーン茶を飲ませている。
青梅丘陵を散歩させ、犬もだいぶ気が済んだことだろう。
あとは家に帰って、読書でもさせよう。
東青梅。
エサ、どうするか。
今日は一度、素麺を食わせている。
だから犬はまだそんなに空腹ではないだろう。
後でまた素麺を食わせようか。
昨日買った野菜も、早く食わせないと。
まずは、本屋だな。
中学の国語の参考書。
良さそうなものがあれば、犬に買い与えてみようか。
金をケチるばかりが能じゃない。
有益な出費なら、しても良い。
別に人生、節約がすべてではない。
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