登山サークル アウトドアチャイルド

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2013-02-06
投稿日
2024/10/13
Hは19時に在宅勤務の仕事を終えてから、ブックオフに立ち読みに出かけた。
そこで「カムイ伝」を読んだ。
それから家に帰るとき、外は霧で白かった。
実に白かった。
さながら雲の中のようだった。
天国のようだった。
違う国みたいだった。
Hはなんか、とても楽しかった。
霧!
霧だあーっ
見通しが悪く、なんか神秘的であった。
Hは我が家に到着し、自作WEBサイトのデータをせっせと集めた。
それを切りのいいところまで終わらせてから、村上春樹の「海辺のカフカ」を読んだ。
その後、排便して、台所で洗い物をした。
茶碗とスプーンと箸を洗った。
スプーンといえば、こないだ、スプーンが折れた。
炊飯器からスプーンで米を茶碗に入れている時に折れた。
びっくりした。
スプーンなんて永遠に折れないと思っていたら、折れたのである。
確かにスプーンは折れた!
まあそれはいいとして、とりあえず洗い物を終えて、Hはシャワーを浴びようとした。
そのために服を全部脱いで、全裸になった。
季節は冬である。
全裸だと、めちゃくちゃ寒い。
でもそのタイミングで、「あ、燃えないゴミを出す準備をしないと」と、気づいてしまった。
そう、明日は燃えないゴミを出す日である。
それでHは、全裸のまま、ビニール袋の入れ替え作業を、せっせとこなした。
ちょうどシャワーを浴びようかと思ったタイミングで、燃えないゴミの件を思い出してしまったものだから、寒い中、素っ裸で作業をする羽目になってしまった。
思いついたら、すぐにしたくなるのである。
そもそもバカである。
だったらまた服を着ればいい。
そして作業をすればいい。
しかしまた服を着るほんの少しの手間を惜しんで、せっせと作業をするのである。
彼はけっこうバカなところが多い。
例えば排便を我慢して、なんとか家に辿り着いたときも、すぐにトイレに行けばいいのに、まず、上着をハンガーにかけたり、財布とティッシュとポケットタオルを所定の場所に置いたりなど、まずは別の用事を済ませる。
それらが全部終わってから、ようやくトイレに駆け込むのである。
まあ、よっぽど余裕がないときは、トイレに一直線に駆け込むが、少しでも余裕があれば、なんか別の用事を先に片付けてしまう。
Hはそんな、変な性格の人物であった。
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