2013-02-08
投稿日
2024/10/13
Hはこの日もまた朝起きてからすぐに散歩に出かけた。
今回はなんとも嫌な夢を見た。
それは在宅勤務の仕事がクビになるという夢である。
いつまでも減らない消費者金融の借金がたくさんあるので、クビになると非常に困る。
Hは消費者金融の良いお客さんであった。
彼はいつも朝起きてからすぐに散歩をする。
散歩をせずに読書などをしてしまうと、すぐに仕事開始の12時なってしまい、結局一歩も外に出られない一日になってしまいがちだ。
そのため起きてからすぐに散歩する。
それが一番確実であった。
なんせ散歩は健康に良い。
そして天気の良い日の午前中の散歩は、とても気分が良いものだ。
今までのHは基本的に夜型の生活をすることが多かったので、午前中の外の空気というものとは縁が遠かった。
だが最近はそれを毎日堪能できている。
それはとても良いことのように思われた。
朝になって眠り、夕方になって起きる夜型生活は、なんとも気が滅入るものである。
というわけでHは、自動販売機で買ったブラックの缶コーヒーを飲みながら歩いていた。
途中、陸上競技場に立ち寄り、それを眺めた。
Hは8年間くらい陸上競技をしていた経験がある。
そのため陸上競技場がとても好きであった。
見てると心安らぐ。
そこはまるで我が家のように思えていた。
彼は散歩を再開した。
そしてスーパーに立ち寄り、燃えないゴミ袋、チョコレート、ジャガリコ、それとカツオの刺身を3パック購入した。
本当はカツオのタタキがベストなのだが、それは無かったので、刺身用のカツオのブロックを買った。
そして我が家に帰ってきて、まずは米を炊いた。
カツオはまだ冷凍状態であった。
それを包丁で一口サイズに切って、ボールに入れて、ショウガ、味ぽん、長ネギも入れて、菜箸でよく混ぜた。
そして冷蔵庫で眠らせた。
冷凍状態なので、すぐには食べられなかった。
Hの最近の食欲は、イマイチであった。
しかし刺身系のドンブリ飯は、絶対美味いだろうと思われた。
そういう美味いものをどんどん食べていこうと、彼は思った。