2013-02-16-01
投稿日
2024/10/16
この日、Hはコンビニの若い店員に微妙に無礼な対応をされて、腹を立てた。
一度腹を立てると、過去に接してきた腹立たしい人たちのことも次々と思い出し、ますます腹が立つ。
そしてその人たちに暴力を振るうことを想像する。
その人たちの泣きっ面を見たいと願う。
しばらくそんな風に怒りや憎しみに支配された後に、大きな自己嫌悪に陥る。
(こんなに怒りっぽい自分は、本当に駄目な人間だ……)
と思う。
だがしかし、人間は他者に対して、腹を立てたり憎んだりする生き物だ。
腹を立てることは、人間としての自然現象である。
腹を立てない人間なんて、どこにも存在しないだろうと、Hは思う。
そして、どんな時に腹を立てるのかと考えてみる。
見下される、軽んじられる、無礼な態度、騙される、嘘をつかれる……。
では逆に、好感を持つ時は、どんな時か?
それは上の逆である。
尊敬される、重んじられる、礼儀正しく接せられる、正直に接せられる……。