登山サークル アウトドアチャイルド

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2013-02-16-02
投稿日
2024/10/16
「人みな我が師」という言葉について、Hは考える。
吉川英治の小説「宮本武蔵」の中で、武蔵は「人みな我が師」と思うようになり、他者に対して謙虚な態度を取るようになる。
他者という存在は、確かに自分が知らないことをたくさん知っている。
自分が知らない世界をたくさん知っている。
相手が子供でも、学べることは多い。
子供の遊び心なんかも、とても面白い。
大人になって忘れてしまった感覚を、色々と思い出させてくれる。
年配の人からも当然、たくさんの事を学べるだろう。
だから、宮本武蔵のように「人みな我が師」という発想で生きていければ、学べる事は多い。
しかし世の中には威張る人がいる。
年下にも年上にもいる。
そんな人は、威張らせてくれる他者を求めている。
そして謙虚な人間は、まさにそういう他者である。
だから謙虚な人間には、威張る人ばかりが寄ってくる。
そして思う存分に威張られる。
年下からも年下からも威張られる。
自分の考えを偉そうに語られ、まるで先生のような態度で接してくる。
それは結構きつい。
謙虚な人間は、自分が他者から翻弄されていると感じる。
そして疲れる。
Hは以前、「人みな我が師」を実践したことがある。
その時は、みんなから馬鹿だと思われてしまい、ひどく馬鹿扱いされたものである。
それはかなり嫌な思い出として、Hの中に残っている。
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