登山サークル アウトドアチャイルド

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第一〇回サークル登山 七
投稿日
2025/02/11
 実際は、予想よりも早く、下山は終了した。民家の立ち並ぶ場所に到着した時の時刻は、十七時三十分くらいだった。
「やったー!」
 女性たちは歓声を上げた。みんなホッとした表情を浮かべていた。彼女たちは、とてもノドが乾いているらしく、「民家に頼んで、水道水を飲ましてほしい」などと、冗談を言っていた。
「駅には自動販売機がありますよ! そしてお手洗いもあるはずです!」
 私はそう声をかけた。
 しかし実際には、駅に自動販売機は無かった。駅にはトイレだけが有った。
 駅のすぐ近くにセブンイレブンがあったので、みんなでそこに行った。そこで飲みものや食べ物を買い、トイレを済ませた。
「温泉どうします? これから行きますか?」
 私はみんなにそう訊いた。
 最初、「行こうかな」というような感じの雰囲気になっていたが、結局、行かない人が大半になった。恒男だけ、「行きますか!」と、温泉に乗り気で、結局温泉には、恒男と私だけで行くことになった。その他のみんなとは、一緒に電車に乗って、別れ際に、「お疲れ様でした」の挨拶をした。私は、はじめて会った人たちに名刺を配った。
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