バスの中で恒男が、「次のイベントはいつですか？」と聞いてくれた。九月九日と伝えると、その日の参加はムリとのこと。
　しかし九月十六日は来てくれそうな感じである。頼りになる恒男が来てくれるとなると、かなり精神的に楽になる。
　渋沢駅に到着して、Ｆ子に、「温泉は行かなくて大丈夫ですか？」と聞いてみた。
「温泉は行かなくても大丈夫ですか？」
　この言い方は、どうなのか？
　登山のあとの温泉の誘いについて。
　この誘いについては、
　いかに、断りやすい形で誘うか、
　それが大きなテーマである。
　本当は嫌なのに、無理して温泉まで付き合わせるという形は、絶対に避けたい。
　本当に温泉に行きたい！
　という場合だけ、ご一緒したい。
　だから、いかに断りやすいように誘うか、または、温泉の誘いは、一切しないほうがいいのか、そこらへん、悩みどころだ。
　私が誘うのではなく、誰か他の人の口から、「温泉行きたいですねー」とか、「温泉は行かないんですか？」とか、「このあと飲みに行ったりとかしないんですか？」と言ったような話が出れば、
「そうですねー、みなさん、どうしますー？」
　という感じで、自然に、みんなに訊く事が出来る。
　そういう形がベストなのではないだろうか。私のほうから、「これから温泉どうですか？」などと訊くのは、なんかちょっと、駄目なのではないか。
　そこらへんの匙加減が難しい。