塔ノ岳(三ノ塔から)の登山リポート
イベント日時
2017年10月28日(土)
報告者
MK
2017年10月28日、男性2人で塔ノ岳に登ってきました。
渋沢駅で8時に待ち合わせして、大倉バス停までバスで移動して、大倉バス停から三ノ塔に登り、三ノ塔から塔ノ岳まで歩く道のりでした。
本当は女性3人、男性4人の予定であったのですが、女性3人、男性2人が雨天のため、台風接近中のため、体調不良のため、などの理由からキャンセルになってしまいました。
今回は前日の22時くらいの段階で女性の参加者がゼロ人という形になってしまいました。
それでそこから慌ててたくさんの女性に「明日来てくれませんか?」と、お声がけをしました。
ラインで繋がっている女性。
スポーツやろうよ!、というサイトで繋がっている女性。
メールアドレスからの連絡。
などで、連絡をさせていただきました。
サイトのホームページのトップページからも、「明日来てくれませんか?」のメッセージを掲載いたしました。
かれこれ、20人以上の女性にお声がけしたのではないかと思います。
直前キャンセルをされた女性に、「やっぱムリですかねー」と、再度相談してみたりもしました。
しかしお声がけを開始したのが、もうイベント前日の22時すぎからです。
そしてイベントは翌日の8時に、渋沢駅で待ち合わせです。
おまけに今回は7時間ほど歩く長いコースですし、午前中から15時くらいまでは曇り、15時くらいからは小雨、弱雨という天気予報でもあります。
みなさん予定があったり、そもそも連絡に気付かなかったりなどでした。
連絡に気付いたのは朝になってからで、そこから行こうかと思ったものの、もう集合時間まで一時間を切ってしまっているため、今回はムリ、という方もいました。
前日22時、23時からのお声がけですし、ダメ元でのお声がけでしたが、やはり難しかったようです。
ちょうど翌日、一人登山の予定で、そこに連絡が来たので、「じゃあ行こうかな」というような方が、もしかしたら一人くらいはいるのではないかと、そこに期待をしていましたが、今回は残念でした。
みんなで登山に行く予定だったが、雨で中止になってしまったので、早く連絡に気付いたら行きたかった、という女性もいました。
しかし今回はイベント直前でのお声がけになってしまい、みなさまには失礼いたしました。
しかしこういう機会がないと、なかなか連絡をする機会がなかった人たちもいて、そういう人たちともやり取りできて、軽くコミュニケーションができたのは、逆によかったなとも思います。
というわけで、そんな具合で、なんとか女性を呼ぼうと、一応ベストは尽くしました。
そしてイベント当日。
今回はSさんという男性のみ、来る予定です。
Sさんは大山のイベントにも来ていただけた人で、私は少ししか話せなかったのですが、とてもにこやかな感じの良い方という印象でした。
年齢はわたしよりも一つ上くらいみたいで、44歳か、45歳くらいだと思います。
Sさんはとても真面目そうな感じの方だったので、今回のように他の方がすべてキャンセルになってしまったという状況でも、しっかりと約束通りきてくれそうな感じの方でした。
Sさんは今回のイベントの申し込みはたしか一番乗りで、イベントの二週間くらい前に申し込みされたように思います。
私のほうはイベント当日、朝は四時に起きて、渋沢駅に向かいました。
そして渋沢駅には、6時50分くらいに到着しました。
そして渋沢駅の駅前の「目利きの銀次」とかいう名前の24時間営業の居酒屋で、朝ごはんを食べました。
牛丼、うどん、冷ややっこを食べました。
この店、お冷のカップがとてもでかい。
店内に客は他にはいなくて、用事があるときはブザーを鳴らす仕組みです。
店員さんが通り過ぎたり、食べ終わった食器を片付けに来たりすることもなく、のんびりと、待ち合わせの時間まで店内で過ごすことができました。
待ち合わせの時間が近くなってから、わたしは店内のトイレでお手洗いを済ませ、そして待ち合わせ場所に向かいました。
待ち合わせ場所では、「アウトドアチャイルド」と書かれた紙をぶら下げて、改札口の前で立っていました。
さて、誰か来てくれるだろうか?
今回は、「申し込みなしで結構ですので、来れる方は直接待ち合わせ場所に来てくださいませ!」というようなメッセージを、ホームページのトップページに掲載しました。
だからもしかしたら、誰か来てくれるのではないか?
そう思い、待ち合わせ場所で、待ち構えていました。
しかし誰も来ない。
Sさんも、来ない?
待ち合わせの時間は8時。
7時55分になっても、誰も来ない。
まさか、Sさん来ないのでは?
真面目そうで、にこやかで、感じの良さそうな人。
でも申し込みは二週間くらい前だったし、もしかして、申し込みしたの、忘れた?
その可能性も否定できない。
来ない場合はどうする?
わたしは来ないときのことを考えはじめました。
その場合は、檜洞丸に行こうかな。
そう考え、電車の時刻をチェック。
8時9分くらいに電車がある。
それに乗って、新松田に行って、そして檜洞丸を見てこようか。
いや、8時10分くらいまでは待ったほうがいいか。
そんなようなことを考えながら、ちょっとスマホをチェックしていると、ふいに、
「おはようございます」と、声をかけられました。
Sさん登場です。
その後も少し待ってみましたが、他にはもう誰も来ないようです。
というわけでSさんと私はバス亭に向かいました。
まあ今回は私自身が女性が来ないのは残念だなーと思ったというのも、あったのですが、男性Sさんも女性が来ないとひどくがっかりするに違いないという風にも思いました。
今回の参加はSさんだけということなので、私のミッションとしては、Sさんから、「今日は来て良かった」「楽しかった」「来て正解だった」と思ってもらえること。
登山イベントに満足してもらうこと。
それが今回のわたしのミッションになります。
Sさんが礼儀に欠ける人だったり、嫌な人だったりした場合は?
その場合は、この日は私にとっては大変な一日になることでしょう。
そしてSさんにとっても、楽しい一日にはならなかったことでしょう。
しかし結論から言うと、Sさんは、なんともまれにみるほどのいい人でした。
「今日はすみません、二人だけになります」
「そうですか。ホームページで書いてましたもんね」
とのこと。
すでに二人だけであることは、わかっているようでした。
Sさんは登山は今年の6月にはじめられたばかりとのことでした。
しかしすでに登山経験はなかなか豊富で、槍ヶ岳、焼岳、前穂高岳、白馬岳、雲取山、大菩薩嶺、富士山、筑波山などの登山経験があるようです。
百名山を制覇したい、とのことで、もう百名山も10座くらいは登ったようです。
登山靴は二つ持っているらしく、テントや寝袋もあるとのこと。
腕につけた腕時計は、高度計の機能もあるような、3万円以上くらいするもののようです。
エベレストでも使えるようなもの、と言っていました。
海外の山にも興味があるらしく、アフリカのキリマンジャロなどにも登ってみたいとのことでした。
登山は始めたばかりなのですが、今後積極的に登山をしようという意欲にあふれている方のようです。
雪山、ロッククライミング、沢登りなどにも、ご興味がおありのようです。
われわれは渋沢駅でバスに乗り、大倉バス停まで来ました。
そしてバス停から、三ノ塔への道のりを歩きました。
三ノ塔までの道のりはかなりハードでした。
Sさんはとても物腰が柔らかい方で、小学校の先生をされているとのことでした。
10年以上、ITの仕事をしていて、その後転職され、小学校の先生になって、もう先生になってからは4年くらいになるようです。
ITの仕事をしながら教員免許の取得の勉強を5年くらいしたそうです。
そして一か月間の教育実習に行くタイミングで、ITの仕事をやめて、その後に先生になったとのことでした。
二十代、三十代は、ITの仕事をして、四十代、五十代、六十代は、教育の仕事をしようと思った。
と、おっしゃっていました。
ITの仕事をしていたころに比べて収入は減ったそうなのですが、仕事は非常にやりがいがあるとのことです。
小学校の三年生や、四年性を受け持たれているらしく、子供たちや、子供たちの親御さん、同僚の先生とのコミュニケーションで、大変なことも色々とあるらしいのですが、それでもとても楽しくて、やりがいのある仕事であるとおっしゃっていました。
このSさんの物腰の柔らかさや、爽やかな笑顔というものは、毎日子供たちの相手をしている中なら育まれてきたもののようです。
登山のほう、三ノ塔に到着して、塔ノ岳に向かいました。
本来は絶景の道のりであるのですが、この日は曇りのため、霧がかってしまっていて、あまり良い景色は見られませんでした。
それでも切り立った崖や、急な岩の坂道などは、なかなか目を楽しませてくれるものでした。
Sさんは登山をはじめたばかりですが、槍ヶ岳などの難しい山にもたくさん登られているので、体力はかなりある方でした。
そのため歩くペースもかなり早く、予定よりも二時間以上早く、塔ノ岳の山頂に到着しました。
この日は下山時に夜になると思ったので、ヘッドライトが必要であると思っていたのですが、今回はヘッドライトは不要であるようです。
塔ノ岳の山頂に到着したときは、まだ13時くらいだったと思います。
前回、ヤビツ峠から塔ノ岳に来た時は、塔ノ岳の山頂到着は、15時30分くらいであったと記憶しています。
今回は塔ノ岳の山頂の山小屋で、温かいコーヒーを飲みながら、ゆっくり休憩しました。
Sさんはイベントについて、色々と提案をしてくれました。
「みんなで山小屋に泊まりませんか?とか、いいかもしれませんね」
という話もおっしゃっていました。
Sさんは八ヶ岳や日本アルプスなどの、いろいろな山小屋に泊まられた経験があるみたいで、とてもユニークな山小屋がたくさんあるという話などをしてくれました。
「七沢温泉にある温泉施設で、イノシシ鍋で有名なところがあります。そこは予約制なのですが、朝行って予約して、そして登山をして、戻ってきて、お風呂に入ってイノシシ鍋を食べて、それでバスで帰ったりするのもいいかもしれませんね」
というようなことも、おっしゃっていました。
タクシーに乗ってワリカンしたり、レンタカーを借りて、車を利用して登山をしたりとか、そういうようなご提案もたくさんしてもらえました。
塔ノ岳の山頂の山小屋で、しばらく談笑をしたあとに、下山を開始しました。
下山の後半では、小雨がパラパラと降り出してきました。
そしてゴールの大倉バス停に到着したのは、16時くらいでした。
ちょうどコースタイム通りの時間で下山ができたようです。
大倉バス停からスタートしたのが、8時30分ごろ、そしてまた大倉バス停に戻ってきたのが16時ごろなので、7時間30分の登山ということになりました。
予想ではゴールの大倉バス停への到着は18時過ぎくらいであると考えていたのですが、予想よりも二時間以上早く到着したことになります。
その後、Sさんと私は伊勢原駅に移動して、麻釉(まゆ)、という名前の、とんかつ屋さんに行きました。
以前イベントに来てくれたNさんという男性が、おススメしてくれた店で、普通サイズで注文しても、特大サイズが出てくるという、大ぐらいにとっては夢のようなお店です笑
伊勢原駅の名物店のようです。
Sさんはビックヒレカツ定食、わたしはビックロースカツ定食を注文しました。
とんかつはさくさくしてて、ボリュームは満点です。
その店ではとんかつだけではなく、鶏のから揚げ定食や、カレーライスなど、いろいろあるみたいで、そのすべてが基本的に、特大サイズというか、ボリューム満点のもののようです。
店の中では、Sさんは、子供たちにとって良い先生になるためどうすればいいのか、というような、金八先生か!と、突っ込みたくなるような教育に対する熱意のようなものを存分に発揮しておられました。
しかしこの日一日は、私のほうがSさんに色々と相談したり、グチをいったり、いろんな話を聞いてもらって、とても楽しい思いをさせてもらいました。
Sさんも色々と楽しい話をしてくれました。
この日一日に関しては正直なところ、わたしがSさんをもてなしたというよりも、Sさんが私をもてなして、楽しませてくれた、というような一日になりました。
礼儀正しく、物腰も柔らかく、いつもにこやかで、小学校の先生をやられてるだけに、なんとも包容力がある感じのタイプの方です。
女性が一人も来なかったことにも、不満の色はまったく見せず、とても楽しげに振るまっていただけました。
私としては、Sさんのような、登山に積極的で、雪山、ロッククライミング、沢登りへの興味も強くて、物腰が柔らかくてとても楽しい方と知り合えたのはとてもラッキーであったと思いました。
そしてとても楽しい一日を過ごさせていただきました。
Sさんのようなナイスガイにはぜひ素敵な女性と知り合っていただきたいと思いますし、わたしももちろん知り合いたいです笑
今度はちゃんと女性が来るといいなーと思います!笑