鷹ノ巣山の登山リポート
イベント日時
2017年12月9日(土)
報告者
MK
2017年12月9日、女性Sさんと私の二人で、鷹ノ巣山に登りました。
Sさんは当サークルのイベントには5回以上参加してくれている方です。
いろいろなイベントで、何度もお会いしました。
話しててとても楽しい方で、今までいろんな話をさせていただきました。
とはいっても、人が多いイベントなどでは、ほとんどまったく話ができなかったこともあります。
ほんとうに、とても話してて楽しい方なので、話し相手になりたい人も多く、いつもいつも私が話せるわけではありません。
Sさんは誰とでも、とても楽しく話をできるという才能の持ち主です。
そのSさんを、今回わたしは一日独占する機会に恵まれたわけです。
水曜日のイベントでは参加を表明してくれたのは、男性Sさんだけでした。
そのときは、「他に参加者がいなかったら中止にしましょう」と、お伝えしました。
それで結局、その他には誰も参加する人がいなかったので、そのイベントは中止になりました。
男性Sさんと二人で登山するのは気が進まなかったにも関わらず、女性Sさんとは尻尾を振って喜んで、二人で登山させていただきました。
まあそれに関しては男性Sさんには申し訳ないですが、やっぱ女性と二人で登山する機会なんて、それも魅力的な女性と二人で登山する機会なんて、めったにないですから。
このチャンスを逃す手はありません。
女性Sさんはずいぶん前から鷹ノ巣山の登山への参加を表明されていました。
鷹ノ巣山にとても興味があったようです。
そしてSさんは、本当に山好きな人なので、参加者が自分だけであったとしても登りたい山に登れるんだったら気にしない、という性格の方だと思います。
それでもイベントの前日にSさんからラインが来て、ギクリとしました。
明日は参加者私だけなんですね。じゃあ今回はキャンセルしますね。
と、言われてしまうのではないか?
ありがち、ありがち。
よくあるパターン。
私はそう思いながら、おそるおそるラインを確認してみると、
明日は参加者いないみたいですね。もしあれだったら私、キャンセルでもいいですよ。
とのこと。
それに対して、
せっかくなので登りましょう!
といったような返事をして、
では明日はよろしくお願いします。
といったような返事を頂きました。
で、無事、二人で登山できそうな感じになりました。
でも一応、人を呼ぶ努力は最大限にしたつもりです。
参加費を無料にしましたし、ホームページからも、「明日来てください!」みたいなメッセージを掲載しました。
そして「スポーツやろうよ」というサイトから連絡いただいた方たちにも、30人くらいでしょうか、「明日鷹ノ巣山の登山をしませんか?」というようなメッセージを送りまくりました。
いや、厳密に言えば、まだできることはありました。
ラインから、「明日鷹ノ巣山どうですか?」という連絡も、できたはずですが、実際はそこまではしませんでした。
でも、ホームページにメッセージを掲載しましたし、スポーツやろうよの方たちにもメッセージを送りまくりましたし、ここまでやってダメだったら、もうしょうがないのではないか。
結構頑張ったのではないか。
そのようにも思います。
Sさんに対しても義理は果たしているはずです。
「人を呼ぶための努力は最大限したのですが、すみません、残念ながら誰も呼べませんでした。だからすみません、今日は私と二人だけの登山になります」
そのように言うことができます。
ここまでやって、それでもSさんと二人だけの登山になるんだったら、これはもう運命としか言いようがないですね。
うん、そうです。
Sさんと私は今回、二人で鷹ノ巣山に登る運命だったのです。
Sさんはすごい気さくですし、本当に山が大好きで、誰とでもすごく親しく話してくれる方なので、あまり緊張もしませんでした。
私はその日、待ち合わせ時間の1時間くらい前に奥多摩駅に到着して、駅周辺をブラブラしていました。
待ち合わせ時間は確か、8時15分です。
バスの発車時刻は確か、8時32分くらいだったと思います。
待ち合わせの時間に近づいて、Sさんが登場しました。
すごい自然な感じで登場し、一緒にバスを待ちました。
なんかほんと、あんまり緊張しません。
なんか妹か、または親戚とかと待ち合わせしてるような感覚です。
そしてなんかすごく楽しい。
なんかあんまり気を使わなくても大丈夫という感覚があります。
それはSさんの包容力なのかもしれません。
いやーSさん独占は、かなり申し訳ないなーって感じです。
奥多摩駅のバス停に並んでいると、川乗橋バス停行きのバスの臨時便が出ていました。
川乗橋バス停は、川苔山に登る人が降りるバス停です。
でも川苔山、今通行止めなんですけど。
それでも、川苔山の登山者のための臨時便が出ているという、状況です。
どういうことかというとおそらく、みなさん通行止めを無視して、川苔山にガンガン登っちゃってる、ってことだと思います。
林道が封鎖中らしく、その林道を通らないと、川苔山の名物の、川も苔も、百尋の滝も見れません。
でもみなさんたぶん、通行止めを無視して、通っちゃってるんですね。
だいたい通行止めになったのは、7月くらいで、そのときに観光協会の人に電話で聞いてみると、「10月くらいまでは封鎖の予定」って言ってました。
でももう、12月ですからね。
で、ホームページ見てみると、来年の3月に封鎖が解除される予定のようです。
長すぎでしょ。
奥多摩の大人気の山、川苔山を、いつまで死亡させとく気ですか。
何が問題なのでしょう。
いい加減にしなはれや。
みなさんそんな風に思って、「いいやもう通っちゃえ。原因は落石とか言ってるけど、今はもう大丈夫なんでしょ」と考えて、通行止めを無視して林道を通っちゃってるに違いありません。
みんな川苔山、登りたいですからね。
百尋の滝、見たいですからね。
で、川苔山はそんな感じで、私たちが今回登るのは、鷹ノ巣山です。
奥多摩駅から、まず東日原バス停に移動しました。
今回は天気は晴れでした。
いつもはあまり登る人が多くない鷹ノ巣山ですが、今回はけっこう登る人の数が多くいました。
私たちと一緒に出発した人たちは、20人くらいはいたと思います。
その中で、私たちの歩くペースが一番遅かったです。
みんなにどんどん抜かれていきました。
私はSさんと楽しくおしゃべりしながら、登りました。
今回私は大きなリュックを背負っていましたし、かなり重さもありました。
そのため、いつもよりも、ペーズが遅くなってしまったのかもしれません。
あるいは、Sさんとのお喋りに熱中しすぎて、歩みがついつい遅くなってしまったのかもしれません。
Sさんはすごく体力があるので、疲れた様子は全然見せません。
それもそのはず、Sさんは月に二回ほどランニングをしているらしいのですが、走るときは一度に10キロくらい走るらしいです。
それだけ走れれば、そうとう体力があります。
私がジムのランニングマシーンで走ってたときは、5キロくらいが限界だったので、10キロ走りっぱなしというのは、相当な体力だなと思いました。
実際Sさんは今回の鷹ノ巣山の登山では、最後まで余裕がある感じで、疲れの色はまったく見せませんでした。
奥多摩三大急登と言われる、稲村岩尾根から鷹ノ巣山への道のり、やはりかなり凄まじい急坂が延々と続きました。
おまけに、雪もかなりありました。
Sさんは雪に大喜びしていました。
「雪が見れるなんて思わなかった!」と言って、大はしゃぎです。
鷹ノ巣山の上のほうは、本当に、かなり雪が積もっていました。
霜が重なって重なって重なり続けて、積雪みたいな感じになったのかもしれません。
雪だるまが作れそうなくらい、上のほうは、かなり雪が積もってました。
でもアイゼンが必要なほどではなかったです。
雪の道を歩いたためか、コースタイムよりも40分くらい遅れて、鷹ノ巣山の山頂に到着しました。
本来は山頂から富士山が大きく見えるはずなのですが、残念ながら今回は富士山はしっかり雲で隠れていました。
Sさんは「今回富士山見れなかったから、また鷹ノ巣山に来たい」と、言ってました。
けっこう鷹ノ巣山が気に入られたみたいです。
山頂ではブルーシートを敷いて、バーナーでお湯を沸かし、二人でシーフードヌードルを食べました。
寒い山頂で食べるシーフードヌードルは非常に美味しいものでした。
シーフードヌードルを食べたあとは、お茶をわかして、アツアツのお茶を飲みました。
いやーやっぱ、バーナーあるといいですねー。
寒い山頂で温かいものを食べたり飲んだりするのって、ほんと最高です。
少なくとも地上の五割増しの美味しさになります。
山頂でたっぷり休憩したあと、下山を開始しました。
下山開始時刻は、13時45分くらいだったと思います。
ここから奥多摩駅まで歩く場合のコースタイムは、4時間40分くらいのようです。
するとかなり駅に到着する時間は遅くなってしまいそうです。
この時期は16時50分くらいになると、かなり暗くて、もうヘッドライトが必要になります。
で、奥多摩駅に19時に到着したとしたら、2時間10分くらいは、暗闇の中をヘッドライトで進むということになります。
暗い中、ヘッドライトで歩きたくない。
できれば、暗くなる前に下山したい。
そう思ったので、コースを変更しました。
山頂から奥多摩駅まで歩くのではなく、山頂から六ツ石山を経由して、奥多摩湖に出るコースに変更しました。
そのコースですと、コースタイムは、3時間5分くらいのようです。
奥多摩駅まで歩く場合のコースタイムは、4時間40分
六ツ石山を経由して奥多摩湖に出るコースですと、コースタイムは、3時間5分。
1時間35分も時間を短縮することができます。
となると、13時45分の3時間5分後、16時50分くらいには、奥多摩湖まで行けるはずです。
そして奥多摩湖バス停などから、奥多摩駅に帰れるはずです。
うまくいけば、暗くなる前にバス停につけるはずです。
というわけで、私たちはせっせと下山しました。
すごい楽しくおしゃべりをしながら歩きました。
なんかすごい話が楽しい。
Sさんの才能、すごいです。
なんかSさん、いろんなことに、すごく興味を持ってくれるので、リアクションとかがすごい良くて、すごい楽しく話を聞いてくれますし、自分の仕事の苦労話とかも披露してくれました。
なんかSさん、秘書的な仕事をされているらしく、外国人の方のおもてなしをする機会も多いようです。
外国人の方は、特殊な食生活をされている方も、たまにいるようです。
なんでも、ヨーグルトとフルーツ以外は何も食べない、という外国人の偉い人もいるらしく、その方に対して食事のおもてなしをするのは、毎回非常に苦労するとのことです。
それとアレルギー。
食事のおもてなしをする場合、アレルギーの有無の配慮も必要らしく、それにもとても苦労されているようです。
お店のダンドリをしたりとか、秘書的な仕事は非常に細かな配慮が必要な仕事のようです。
Sさんはことによると、そういうお仕事の中で、今のような配慮とか、気配りとか、細やかな心配りとか、できるようになったのかもしれません。
その結果、どんな気難しい人間でも、すぐ打ち解けてしまうような、マジシャンのようなコミュニケーション能力を身につけたのかもしれません。
下山時に、シカが出現しました。
2頭のシカでした。
Sさんはシカを見て、感激していました。
で、しばらく歩いていると、シカは再び現れました。
今度も2頭です。
しかしまったく違う場所なので、同じシカではないと思います。
鷹ノ巣山から六ツ石山に向かう途中の道と、そして、六ツ石山からバス停に向かう道のりと、その二つの道のりで、それぞれシカ二頭を見かけました。
私も、こんなところでシカが出るのか!と、びっくりしました。
下山時も、Sさんとの話に夢中になってしまい、歩くスピードが遅くなってしまっていたのかもしれません。
下山中に、どっぷり夜になってしまいました。
16時50分にはヘッドライトが必要になりました。
それから18時まで、暗い道を、ヘッドライトの明かりを頼りにして、歩き続けました。
はじめて通る道です。
暗い道を、1時間10分ほど歩きました。
一体いつになったら下山できるのか?
とても心配になる道のりでしたが、それでも真っ暗な道を進みながらも、楽しいお喋りは続きます。
Sさんがワイン好きであることも判明しました。
Sさんは内心どう思っていたのかはわかりませんが、暗い道を歩いていても、ぜんぜん平気なようでした。
明るい道を歩いているときと同じくらいに、終始上機嫌でしたし、楽しいお喋りは、真っ暗な道のりのほうが、ますます盛り上がったようにも思いました。
そうこう歩いていて、18時、ようやく大きな道に出てくることができました。
そしてその近くに、水根というバス停がありました。
時刻表を見てみると、18時25分の、奥多摩駅行きのバスがありました。
バスに乗り、バスの中でも楽しくおしゃべりをしました。
Sさんは今年は頑張って読書をしたらしく、村上春樹とか、フランツカフカとか、あと、岡本太郎の本とかを読んだとのことです。
岡本太郎は、「芸術は爆発だ!」で有名な、あの人です。
本の内容を読んで、自分がどう感じたのか、どう思ったのかとか、Sさんはたくさん話してくれました。
私のことも色々と興味を持ってくれて、いろいろと質問してくれました。
興味を持ってくれるって、嬉しいですよね。
あなたには全く興味がない。
というのは、イヤですよね。
まあついつい、私も自分のことばかり、話しすぎてしまいました。
奥多摩駅に到着して、電車に乗りました。
そして福生駅で私は降りるので、そこでSさんと、お疲れ様でしたの挨拶をしました。
別れたあと、電車が通り過ぎる一瞬のときも、Sさんは手を振ってくれていたようでした。
鷹ノ巣山の登山イベントはそのような感じでした。
話しててすごく楽しいSさんと、一日中話すことができるという、とても楽しい一日になりました。
だいたい女性は私と二人だけになる場合は、みんなキャンセルしてきます。
しかしSさんは本当に山が大好きで、登りたい山に登れるのであれば私と二人だけでも、全然問題ないみたいです。
女性のみなさんはSさんを見ならって、登りたい山に登るときは、人が多いとか少ないとか気にせず、ご一緒してもらいたいものです。
なんだったら、私のこと、ロボットかなにかと思ってもらっても、構わないのですがねー笑
冗談はさておき、参加者一人だけであったにも関わらず、登山をご一緒してくれたSさんには、本当に感謝です。
いろいろと気も使っていただいたと思うのですが、おかげですごく楽しい一日になりました。
素敵な女性と二人だけでの登山というのは、とても楽しいものだなーと思いました。